2017年6月24日土曜日

第七感 その3


肯定
 これまで、七感『思考』について説明して、『思考』は音楽やイラストなどにも宿るとしたよね。

 
 様々なところに宿る七感は、もちろん文章にも宿るんだよ。
 ただ、残念ながら僕には文才がない。
 だけど、上手い人はそこから読者に、様々な思考を届けることができる。
 
 例えば、『笑ってる』という状況を書く場合。
 上手い人は、それがちょっと暗い笑いなのか、悲しい笑いなのか、明るい笑いなのかを文で使い分けられる。


 でも、それはただの文。視覚情報でしかない。そこに作者の思考はない。
 しかし、レベルが高い作者は、それを文に乗せて上手く伝えることができる。
 
 それは、視覚情報の差じゃないんだよ。思考の差。
 文章なんて、読み手からしたら対して意味はない。

 どんなに凄い文章を書いても、内容が理解されないと全く意味はない。もちろん、簡単過ぎても伝わらなければ意味がない。
 
 だから本当は、どんな文章でもいいと思う。

 そこに共感できる『思考』があれば。
 文と『思考』を上手く混ぜて、送り出せるか?
 それが物書きとしての一つの才能だと僕は思う。(他にもたくさんの要素はあると思うけど)


テツガクちゃん
 なるほど、文章でも応用は可能。
 確かに七感はどこでも使えるんですね。


肯定
 基本的に人間がすることには、七感『思考』が宿ると思うよ。

 料理にしたってそうだね。

 仕事から帰って食べる料理。これがやけにしょっぱいのと、ほんのり甘いのでは全然違う。
 きっと、ほんのり甘い方に作り手の優しさと『お疲れ』という思考を感じるだろう。


テツガクちゃん
 なるほど、確かにそうかもしれません!


肯定
 他にもアイコンタクトというか、空気を読む能力とか。
 相手は何も言ってないけど、探してるものを出せたり、言いかけてる言葉を言える。

 
 そう、ここにも思考があるんだよ。

 相手の表情や、これまでの経験から『思考』を理解する。


テツガクちゃん
 そういうこともできるんですか!?


肯定
 わりと有名な技だと思うよ。
 『ポーカーフェイス』というものを知ってるかな?

 あれは自分の表情を出さないだけではない、と僕は思う。
 人間の『思考』はいろんなところから出てしまう。

 表情、仕草、口調、行動、いろいろね。
 
 例えば、
 さっきまでおしゃべりだった人が突然静かになる。あるいは逆に余計に喋りだす。口調が弱くなったり、強くなったり、裏返ったり、話す話題が変わったり、そわそわしだしたり、鼻をかいたり、汗が凄くなったり、顔が赤い。目線が泳いだり。
 そう、ただ表情をコントロールしても、他の部分からあなたの思考はまるわかり。
 そういうのを理解したり、理解されないようにすることをひっくるめてポーカーフェイスと言うのではないだろうか?
 ただ、無表情であることだけが、ポーカーフェイスではないと思う。


テツガクちゃん
 ええ―!!
 それでは、プライバシーも何もないじゃないですか?


肯定
 ここでちゃんと事実を述べます。
 いくら七感が強くても、全てを理解するのはおそらく不可能だからね。
 
 例えば、
 胡散臭い人が、あなた○○に悩んでるでしょ? こうしたらいいよ! とアドバイスする。
 でも、七感ではそこまで具体的なことは分からない。
 分かるのは、イエスかノーかという部分。

 でも、これがわかるということが、どれだけ怖いかわかるよね?
 質問して相手の反応を見れば、誘導してだいたいのことがわかる。イエスかノーで。そこは、お気をつけてください。


テツガクちゃん
 なるほど……頭の中を覗き込むことができるわけではないんですね。
 

肯定
 そうだと思うよ。

 少なくとも、僕が提唱する七感ではそれは無理。
 
 さて、ある程度、七感について説明が終わり、『思考』は様々なところに宿ることを理解して貰えたと思います。


 今度は七感『思考』説、その誕生の秘密を説きます。





 
それでは、また次の機会にお会いしましょう。

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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。