2017年6月23日金曜日
お勧め映画 第10回目その2『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』
個人的お勧め映画。
今回は10回目と言うことで、洋画ではなくアニメの劇場版の2本目です。(今回は2本です)
紹介させていただく作品は『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』です。
この作品に関しては、今更語ることもないと思いますが、現在活動中の『デジモンアドベンチャー tri.』と細田監督の次の作品へ、応援の気持ちを込めて、語らせていただきます。(2017年現在)
失礼な意見だと思うのですが、この作品は細田監督の『サマーウォーズ』と話がよく似ている、と思うんです。
どちらも細田監督なので、当然と言えば当然なのかもしれませんが、『ちょっと似てる』というレベルではありません。
しかし、よくよく観察していると、似てると感じる部分に違いが見えてきます。
今回はそこを紹介できれば、と思います。
個人的、似てるようで違うポイント
1、ネットの中で起きるとんでもない混乱
2、問題と戦ってくれる存在
3、物語でのキャラクターの原動力
1、ネットの中で起きるとんでもない混乱
デジモンの方は、2000年3月4日が公開日で、この時にネットの中で起きる大事件を扱えたのは、本当に大きかったんじゃないか? と思います。
『サマーウォーズ』は2009年8月1日ですから、この頃になるとある程度、ネットの脅威というのは実感できましたが、デジモンの時代では近未来に感じましたね。
ネットの中で起こす混乱も通信系の妨害から航空機や他のものへ、という手順で、この手順もお互い近かったと思います。
ただ、このネットの中の一大事に対する、物語の世界の人達の認識が違います。
『サマーウォーズ』は、世界中の人達が混乱を認識して、原因も認識していたと思います。『アカウントの乗っ取りが起きています』という感じに何が起きてるのか把握している。
しかし、デジモンの場合は『混乱している』ということはわかっているけど、具体的な理由は不明という感じです。(特に大人が)
そのため、大人が認識していない中で、主人公や世界中の子供達だけが問題を認識している、という設定になっています。この違いがけっこう大きいと思います。
『サマーウォーズ』は、みんなが知ってる一大事。デジモンは子供達しか知らない一大事。
ですから、EDの雰囲気も違います。
デジモンには大人が知らないとこで、『子供達が世界を救ってしまった』というロマンがあります。
サマーウォーズはみんなが認識してるから、『生まれる団結力』があって、そこが魅力ですよね。年代とか関係なくみんなが団結した後のラスト。そこが違います。
2、問題と戦ってくれる存在
『サマーウォーズ』の設定だと、アバター=自分なので、結局はネットの世界でも自分達が戦っているんです。
でも、デジモンの世界では、ネットの世界で戦ってくれているのはデジモンです。
自分達の世界が危ないんだけど、戦ってくれるのは自分ではなく、パートナーのデジモン。
その違いを考えて観ると、パワーアップするシーンの捉え方が違うと思います。
自分達の世界のために、頑張ってくれるパートナーのピンチで、『自分達はここで観てるしかできないのか?』という葛藤から、あの奇跡のシーンです。
『サマーウォーズ』にも同じような絶望的な状況から、パワーアップイベントがありますが、その前の『ただ観てるだけで、何もできない自分』という葛藤はありません。ここがデジモンの魅力だと思います。
3、物語でのキャラクターの原動力
私はここも違う、と思います。
『サマーウォーズ』はわかりやすく、『家族』が原動力だと思います。家族を守るためにこの危機を乗り越える。
しかし、デジモンは『パートナー』のために、という部分がお互いの原動力になっていると思います。
初めは、アグモン達が太一達の世界のために頑張る。後半はアグモンとガブモンを救うために、太一とヤマトが頑張る、という感じです。
デジモンの設定では、デジモンも人間もお互い別の存在ですが、それを超える『パートナー』です。
その『パートナー』のために危機を乗り越える、という図になっているのがデジモンで、ここが最大の魅力です。
一方、『サマーウォーズ』の原動力は『家族』というたくさんの人に共感してもらえる部分が魅力です。
最後に
似てるように思える両作品ですが、よくよく見ると全く別の作品だと思えました。
子供達しか知らない小さな視点の戦いか、世界中の人が知ってる大きな視点の戦い。戦うのがパートナーか、自分達か。最後にお互いの原動力。『パートナー』という個か、『家族』という団か。
私個人としては、この『小さな視点で起きる一大事』と言う部分は大きいですね。そこに凄くロマンを感じました。
幼い頃、私は『それくらい一人でできるよ』と思ったもので、子供の『大人がいなくても、なんとかできる!!』というのをよく理解されていると思います。
でも、なんでも『一人でできる!!』じゃなくて、『大人はいないけど、パートナーがいる』というところが大事なんですよね。
決して一人じゃなくて、『誰かと協力する』という部分を忘れていません。そこがちゃんとされているところが大好きです。
そして、デジモンという作品の魅力を最高に生かせていると思うのが、デジモンと人間は違う存在だけど、それを超えた大事な『パートナー』という要素です。
その大事なパートナーの戦いを『ただ観てるしかできないのか?』という葛藤からのあのシーンは、本当に幻想的と言いますか、神秘的といいますか、とにかく『ああ、これが奇跡か……』と思いました。
いつ観てもあのシーンはゾクゾクします。
その前の圧倒的な絶望感からのあの光ですよね。本当に上手いな……と今でも思います。その気持ちは、今も色褪せません。本当に凄い映画です。
こんなに凄いのに、時間は1時間以内ってのがまた更に凄いな……と思うんですよ。
もし、まだ観てない方がいましたら、是非レンタル屋さん等で借りて観てみてください。
私と同じように何十年も色褪せない気持ちを感じるかもしれませんよ?
登録:
コメントの投稿 (Atom)
グリフィン理論
いつだって10月だし11月だし3月なんだ。 このグリフィンさんの教えは贈り物。 誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。 ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。 そして、ネオでもある……忘れているだけで。
-
ギリシャ神話だの日本神話。 それらを根拠や事実に基づかない。 そういう空想だと言いながら歴史は信じるの? 偉い学者様が書いた、壮大なオナニーの歴史小説なら。 根拠と事実に基づいているって?
-
スーパーマンもいるし、ルーザーズもいる。 テディ・ドチャンプ軍曹もいるし。 魔法使いダフィー・ダックもいるだろう。 人魚のアリエルみたいに抜け出したんだ。 そう、アメリカならね。
-
賢い人は教訓を教え説いてくれる。 オオカミ少年になってはいけません、と。 愚かな人は教訓を使う、ただのピエロだと。 ウサギが来た、ウサギが来た、ウサギが来たぞ! ほら、世界三大ウサギの一羽が扉を蹴破って来た。
0 件のコメント:
コメントを投稿