誰とでも簡単に連絡が取れる。
不便とは程遠く、便利で助かるステキな時代。
だけど、そこにも確かな重さの寂しさがあり。
積み重なった当たり前の重さで歪み、怠惰に染まる。
それは、ほんの少し寂しい。
肯定
誰とでも簡単に連絡が取れる。
それはとても便利なことで、とても助かるんだけど……。
ほんの少しだけ、寂しいこともあり。
テツガクちゃん
肯定さんは、どこに寂しさを感じるのですか?
便利で助かるのなら。
寂しさとは無縁のような気がしますが。
肯定
たしかにね。
ただ、不便な時には見えていたもの。
それが、見えなくなっているんじゃないか? と思うことがあって。
それが寂しくてね。
ほら、簡単に連絡が取れるから。
次の機会があって『当たり前』みたいな感じがしてね。
それで、別に今はどうでもいいや、とダラダラした雰囲気が漂う。
その雰囲気は不便さよりもいらないな、と。
テツガクちゃん
それは、少し寂しいですね。
私も次の機会はないのかもしれない、という雰囲気。
そちらの方が好きなのかもしれません。
今、見ている、この景色。
それは次の機会などない。
突き抜けたきり、それきりの虹雷光来です。
ですが、その当たり前が重なり続けると。
私達も歪み、それに慣れてしまうのかもしれませんね。
同じ景色とは二度と会えないのに。
『唯一無二』の錯覚の中に溺れていく。
沈み込む 沈み込む
『ゲット・アップ・ルーシー』のようです。
肯定
さすが、ガクちゃん。
ナイス、例え!
そうだよ、『唯一無二』だね。
唯一つの同じ景色があると思う。
だけど、それは無二のもので。
二つとない様々な景色。
景色は唯一でも、その見え方は無二。
様々なんだよね。
これは当たり前だけど、見失う当たり前で。
昔を経験していないので、断言はできないけど。
時々、不便な時代の雰囲気を恋しく思う。
次がいつかわからない、という状況の中で。
本当にそれをするのだろうか? 本当にそういう対応をするのだろうか?
そんな心地いい緊張感に出会いたいな、って。
テツガクちゃん
いいですね!
是非、会いに行きましょう!
簡単に連絡が取れて、便利で助かる時代。
そんなステキな場所にも、寂しさがある。
それならば。
ほんの少しだけ、不便さに飛び込んでみましょう。
そこにあるのは、同じ寂しさでしょうか?
それを確かめるために、緊張感が漂う景色の中へ。
例えば、この更新です。
いつも、『また次の機会に』と言いますが。
本当にそれがあるのか、わかりません。
それは、私達の更新の頻度ではなく。
あなたと次も出会える、その保障などない、ということです。
そういう緊張感。
是非、あなたも味わってみませんか?
もし、次がないとしたら。
本当にそれをするのだろうか? と訊ねてみる。
そんな時空も、たまには必要な気がします。
そうです、本当にたまに。
たまに出会うから、程よい緊張感。
それでは、また次の機会にお会いしましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿