テツガクちゃん
大変ですよ、肯定さん!
牛に頼らずに牛乳をつくる、というニュースがありましたよ!
牛乳と言えばその名の通り牛の乳だが、牛なしで牛乳ができるという。
ビールのようにイースト菌で作れてしまうのだそうだ。
ということらしいです。
これは凄いですね!
肯定
テツガクちゃん……ずっと思っていたことがあるんだけど……。
やっぱ『この世界』って、『仮想現実』の世界なんじゃないかな?
現実という存在は、実は存在していなくて、まさに現実的な何かの中で生きてる。
そう、例えば、ここは夢の中なのかもしれない。
テツガクちゃん
肯定さん……。
いくら牛乳のニュースが衝撃だからって、それはちょっと……。
それといくら絵が速く描けないからって……そんなこと言わなくても。
肯定
いやいや、そのまあ……気持ちはわかるけど。
おかしいと思わない? 牛さんなしで、牛乳とかさ。
いや、そのニュースが変なんじゃなくてね。
本当に信じられないことが起きる時代でね。
それが起きる可能性は、ここが『仮想現実』だからじゃないかな? と思うんだよ。
例えば、
今はネットと現実の世界には、大きな壁があるよね?
でも、いつかはその壁がなくなり、ネットと現実世界は一緒になる、って、ずーっと言われてるんだよね。
パソコンじゃなくて、脳でネットと繋がる、みたな感じらしいよ。
アニメとかである世界観だよね。
それができちゃう、とか言われてるんだよ!?
テツガクちゃん
え、そうなんですか……!?
でも、それとこの世界が『仮想現実』ってというのは……。
やっぱり現実は現実なんじゃないですか?
ほら、仮想『現実』って……。
あれ? 確かにこれなら、別に『仮想現実』でも現実でもどっちでもいいのかもしれませんね。
どちらも現実ですから。
肯定
そうだよ!! テツガクちゃん!!
ほら、どっちも現実。
ただ、僕たちは、ずっと現実という概念を凄く退屈なものにしていた思うんだよ。
例えば、
それは『現実的ではない』とか。
何かを否定する時に『現実』という概念を持ち出して、『それは存在しない』とね。
でも、本当は、その現実という概念の方が、存在しない幻実で。
それを持ち出し、何かを存在しない、というのは随分な戯言な気がするよ。
僕たちが見ている現実という錯覚は、本当はもっと退屈とは程遠く、とても夢中になれる概念かもしれない。
そう、まるで物語の世界のように。
魔法や不思議な力などで、『イメージしたものが実体化する』という感じの描写。
こんなのありえない、と感じることが、実は有り得るんじゃないか?
なぜなら、ここは『仮想現実』だから。
テツガクちゃん
ちょっと待ってください!
そうなんでもかんでも、『仮想現実』にしなくてもいいんじゃないですか?
牛さんがいなくても牛乳ができるなんて凄い。
それでいいじゃないですか?
肯定さんは『仮想現実』に凄く拘りますね。
肯定
いや、哲人皇帝のアウレリウスさんがこんな言葉を残してるんだよ。
「我々の人生は、我々の思考によってつくられる」とね。
本物の『哲学皇帝』がこう残してるんだよ?
まさにそういうことじゃないですか?
僕たちがイメージしたものが具現化する。
そう、現実というのは、『現にある事実』ということ。
一方、仮想というのは、『事実でないことを仮にそう考えること』とある。
仮に考えたものが実体化すれば、それは仮想じゃなく現実、ということだよね?
だから、『仮想=現実ではない』ということではないんだよ。
仮想でも実体化すれば現実。
そのことにずっと前から、アウレリウスさんは気づいていたんじゃないか? と僕は思うんだよ。
他にもプラトンさんも気づいてたんじゃないかな? 『洞窟の比喩』でおなじみの。
そう考えると、実は仮想現実も現実も違いはなくて、やっぱり我々は『現実という謎の概念の影の中』に生きてるのではないかな?
テツガクちゃん
たしかに、仮想=現実ではない、というのはわかります。
それから、私たちが思うほど、『仮想現実も現実も違わない』というのもわかります。
我々は、『現実という不思議な概念の影の中』に生きてる。それもわかりますが……。
もっと気楽にいきましょうよ!
牛さんがいなくても牛乳が創れる時代って凄い~!
そんな話でもいいじゃないですか?
肯定
あれ、楽しくなったか?
それは申し訳ないです。
そうだね。牛さんがいなくても牛乳ができる時代って凄いね!
これなら地球の外へも行けそうだね!
だけど、いつか『仮想現実』についてまたね。
テツガクちゃん
いえいえ、楽しいですよ!
是非、いつか『仮想現実』の話も聞きたいですが、たまには肩の力を抜いた話もいいのかな、と。
そうです。牛さんの協力なしで牛乳がつくれるなら、地球の外にも行ける、という感じの話題とか!
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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