2017年7月2日日曜日

私たちは『時空』という道を進む


テツガクちゃん
 もう19時ですか……。
 なんか最近、一日があっという間に過ぎているような気がします。


肯定
 えっ、もうそんな時間!?
 ついさっき起きたばかりだと思ったけど……。
 そうだね。昔『時間が速く流れているのか?』という話をしたけど。
 最近、実は『時間は流れていないんじゃないか?』と思うようになったかな。


テツガクちゃん
 あの時は、時間の流れが昔より速くなっている可能性がある、としたじゃないですか?
 どういう理由で、その考えに変わったのですか!?

 それから時間は流れるものですよね?
 時間が動かないのなら、出来事はどうやって前へ進むんですか?
 

肯定
 僕はね、時間じゃなくて、『僕たちたが動いている』と思うんだよ。


 確か、アインシュタインさんが時間と空間は二つで一つの『時空』という概念である、といったと思うんだけど。
 もし、そうなら、『なぜ時間が流れるのか?』という疑問があるよね。
 だって、空間は勝手に流れないよね?

 でも、時は流れる。
 『時の流れ』というように使われるけど、相方の空間は流れないのに、なぜ時間だけが流れるの?(動くの?)


テツガクちゃん
 たしかに、空間は勝手には動きませんよね。
 しかし、現に今も時間は動いていますよ?


肯定
 仮になんだけど、僕たちが時空という道の上を歩いているとしたら、どうだろうか?
 動いているのは時間じゃなくて、僕たち。
 ただ、歩くとか走るといった動きとは別の動きだから、僕たち自身もその動きを感知していないだけで、本当は僕たちが動いているんじゃない?

 ほら、『天動説から地動説』の話のように。
 最初、地球は動かず、周りの星星が動いている、と考えたけど、実際は地球が動いていて、太陽を中心に地球を含む星星が動いていた。


 僕たちは地球の上にいるけど、この星が太陽の周りを自転しながら公転していることを、常に把握して生活していないよね?
 こんな感じで、本当は動いているけど、その動きに気づいていないだけなのかもしれない。


 だから、正しくは時空という箱の様なモノの中を、僕たちは動いているのかもしれない。


テツガクちゃん
 な、なるほど……確かに、そういう考え方もできますね!
 その考え、おもしろいです!


肯定
 それから、同じ時間でも感じ方が違うことがあるよね?
 

 これもまた、アインシュタインさんが言っていたよね。
 例えば、
 退屈な授業の10分は1時間のように感じ、楽しい趣味の1時間は10分のように感じる。 
 ちょっと例が違うけど。

 それで昔の話にあった。時間は流れていて、その流れる速度が歳を重ねるにつれ速くなる説だと、同じ時間でも感じ方が違う現象をどうやって説明しよう?
 

 時間の神様が「あ、あの人は、もう20歳を超えたから時間の流れを早くしてあげよう」とか思って早めてるのかな?


テツガクちゃん
 確かに時間が流れるものなら、その流れがなぜ人によって違うのか、それを説明するのは難しいですね。
 
 川の流れで考えると、同じ川なのに場所によって流れの速度が全然違う、と言う感じですからね。
 もちろん、それより複雑で、この場所では早い、という感じでもないですからね。


 授業の話だと、Aさんには退屈な授業で長く感じても、Bさんにはとても楽しい時間であっという間だった、というケースもありますから、川の流れでは説明ができませんね。


肯定
 でしょ? それで考えてみると、僕たちが時空という道を歩いているんじゃないか? と考えれば、それは説明ができるんだよ。


 道は動かない。

 動くのは僕たちで、そのスピードやタイミングはみんな違う。
 だから、一日があっという間に感じるのは、僕たちが時空の中を歩くスピードが速くなったんじゃないかな?


テツガクちゃん
 え――!! それなら、逆に遅く歩きたいです!!
 どうやったら遅く歩けますか?
 一日をゆっくり長く過ごしたいです!


肯定
 自分で言っておきながらあれですが……。
 どうすれば、時空の中を動く速度を変えられるか。

 僕にはそれはまだわからないんだよ。
 
 ただ、僕の場合は何かやるぞ、と思って取り組んでいると一日があっという間で、逆にダラダラと過ごしていると意外と長く感じるんだよね。


 もし、ダラダラ過ごせば遅くなるのが本当なら、僕もテツガクちゃんもいい一日を過ごせているんじゃないかな?
 

 だって、あっという間に感じる、ということは、何かやるべきことにしっかり取り組んでるから、そう感じるので。
 そっちの方がいい一日を過ごせてると思わない?

 そりゃ、たまにはダラダラして、一日をゆっくり過ごすのもいいけどね。





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それでは、また次の機会にお会いしましょう。


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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。