テツガクちゃん
もう19時ですか……。
なんか最近、一日があっという間に過ぎているような気がします。
肯定
えっ、もうそんな時間!?
ついさっき起きたばかりだと思ったけど……。
そうだね。昔『時間が速く流れているのか?』という話をしたけど。
最近、実は『時間は流れていないんじゃないか?』と思うようになったかな。
テツガクちゃん
あの時は、時間の流れが昔より速くなっている可能性がある、としたじゃないですか?
どういう理由で、その考えに変わったのですか!?
それから時間は流れるものですよね?
時間が動かないのなら、出来事はどうやって前へ進むんですか?
肯定
僕はね、時間じゃなくて、『僕たちたが動いている』と思うんだよ。
確か、アインシュタインさんが時間と空間は二つで一つの『時空』という概念である、といったと思うんだけど。
もし、そうなら、『なぜ時間が流れるのか?』という疑問があるよね。
だって、空間は勝手に流れないよね?
でも、時は流れる。
『時の流れ』というように使われるけど、相方の空間は流れないのに、なぜ時間だけが流れるの?(動くの?)
テツガクちゃん
たしかに、空間は勝手には動きませんよね。
しかし、現に今も時間は動いていますよ?
肯定
仮になんだけど、僕たちが時空という道の上を歩いているとしたら、どうだろうか?
動いているのは時間じゃなくて、僕たち。
ただ、歩くとか走るといった動きとは別の動きだから、僕たち自身もその動きを感知していないだけで、本当は僕たちが動いているんじゃない?
ほら、『天動説から地動説』の話のように。
最初、地球は動かず、周りの星星が動いている、と考えたけど、実際は地球が動いていて、太陽を中心に地球を含む星星が動いていた。
僕たちは地球の上にいるけど、この星が太陽の周りを自転しながら公転していることを、常に把握して生活していないよね?
こんな感じで、本当は動いているけど、その動きに気づいていないだけなのかもしれない。
だから、正しくは時空という箱の様なモノの中を、僕たちは動いているのかもしれない。
テツガクちゃん
な、なるほど……確かに、そういう考え方もできますね!
その考え、おもしろいです!
肯定
それから、同じ時間でも感じ方が違うことがあるよね?
これもまた、アインシュタインさんが言っていたよね。
例えば、
退屈な授業の10分は1時間のように感じ、楽しい趣味の1時間は10分のように感じる。
ちょっと例が違うけど。
それで昔の話にあった。時間は流れていて、その流れる速度が歳を重ねるにつれ速くなる説だと、同じ時間でも感じ方が違う現象をどうやって説明しよう?
時間の神様が「あ、あの人は、もう20歳を超えたから時間の流れを早くしてあげよう」とか思って早めてるのかな?
テツガクちゃん
確かに時間が流れるものなら、その流れがなぜ人によって違うのか、それを説明するのは難しいですね。
川の流れで考えると、同じ川なのに場所によって流れの速度が全然違う、と言う感じですからね。
もちろん、それより複雑で、この場所では早い、という感じでもないですからね。
授業の話だと、Aさんには退屈な授業で長く感じても、Bさんにはとても楽しい時間であっという間だった、というケースもありますから、川の流れでは説明ができませんね。
肯定
でしょ? それで考えてみると、僕たちが時空という道を歩いているんじゃないか? と考えれば、それは説明ができるんだよ。
道は動かない。
動くのは僕たちで、そのスピードやタイミングはみんな違う。
だから、一日があっという間に感じるのは、僕たちが時空の中を歩くスピードが速くなったんじゃないかな?
テツガクちゃん
え――!! それなら、逆に遅く歩きたいです!!
どうやったら遅く歩けますか?
一日をゆっくり長く過ごしたいです!
肯定
自分で言っておきながらあれですが……。
どうすれば、時空の中を動く速度を変えられるか。
僕にはそれはまだわからないんだよ。
ただ、僕の場合は何かやるぞ、と思って取り組んでいると一日があっという間で、逆にダラダラと過ごしていると意外と長く感じるんだよね。
もし、ダラダラ過ごせば遅くなるのが本当なら、僕もテツガクちゃんもいい一日を過ごせているんじゃないかな?
だって、あっという間に感じる、ということは、何かやるべきことにしっかり取り組んでるから、そう感じるので。
そっちの方がいい一日を過ごせてると思わない?
そりゃ、たまにはダラダラして、一日をゆっくり過ごすのもいいけどね。
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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