テツガクちゃん
肯定さん、なぜ人は『死後の世界』でも生き続けるのですか?
肯定
えっ、そうなの!?
『死後の世界』というのは、その死んでいる……って、あれ? 確かに言われてみれば……生きてるような?
結局、地獄でも天国でも、人は『そこでまた生きている』ということだよね?
テツガクちゃん
そうです。
地獄でも辛い苦行に耐える、という生活を想像しますし、天国では幸せなことをして生活している姿を想像します。
結局、どこでも生きているじゃないですか?
肯定
言われてみれば、不思議だね。
死ぬということは、『生からの開放』で生きることと無縁なはずなのに、場所はどこであれ、なぜか死後の世界に生きる姿を想像しているね。
アニメとかでも多いよね? 死後の世界の話とか。映画もそうだけどね。というか、死後の生活がなければ話にならないか。
テツガクちゃん
ああ、なるほど、物語にならないから、そういうお話がしたい場合では死後に生き続けているんですね。
でも、宗教などでも死後の世界があって、そこでもまた営みがある、というのは少し不思議じゃないですか?
私、『何もない』のが死後の世界だと思います。
肯定
言われてみれば、その通りだよね。
でも、そのテツガクちゃんがいう『死後の世界』って生きていてもあるよね。
あまりのショックにただ存在はしてるけど、『この人、本当に生きているの!?』という感じの人。
僕もそういう時期あったし。
テツガクちゃん
そういう方もいるんですか!?
そして、肯定さんにもそんな時期が!?
肯定
あると思うよ。
僕が体験したのは、『何をやっても楽しくない』というか何も感じない。ただ、寝て起きてを繰り返す。それまで楽しいと思っていたことに何も感じない……そんな感じ。
それを抜け殻と呼んだり廃人と呼んだり、人それぞれだと思うけど、あの経験は肉体は生きているけど、精神は死んでいいる、という感じだよ。
絶対、人にはお勧めしないけど、この虚無感がテツガクちゃんが想像する死後の世界に近そう。
テツガクちゃん
ええ……そういうことがあるんですか!?
たしかに、私が想像する死後の概念は、その虚無感の方が近そうです。
肉体的には生きているけど、精神的には死んでいる。 まさに『生きているのと同時に死んでいる』という状態ですね。
逆に考えると、『肉体的に死んでいても、精神的に生きている』という状態がある可能性もありますよね?
だから、死後の世界でも精神的に生きようとするのかもしれませんね。
肯定
そうかもしれないね。
常に逆の存在があるから、肉体的に死んでいても、精神的には生きているのかもしれない。
テツガクちゃん、凄いことに気づいたね。
人は不思議なもので、死後の世界でも生きようとしている。
場所なんか関係なく、どこでも生きようとするのが、生物である人の宿命なのかもしれないよね。
テツガクちゃん
そうですね。なんせ人間は生物ですからね。
生きる物質と書いて生物。場所など関係なく生きようとするのが宿命のような気がしますね。
それを認めると、『なぜ生きるのか?』という疑問が生まれそうです。
いつか、それを考えたいですね。
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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