2019年6月12日水曜日

留まる力

 
 この世界には『留まる力』の留力の錨があるようです。  錨をあげれば、重力の定めすら無視して、遠い場所へもひとっ飛びです。
 戻りたくなった時は、留力の錨を降ろせば戻れます。



 



テツガクちゃん
 気づいてしまいました! 私!
 この世界には重力の他に、留力という留まろうとする力があることに!


肯定
 留力?
 ああ、留年とかの留ね。
 
 抑留という翼を持つ翼竜。

 そういう留まる力ね。


テツガクちゃん
 肯定さんの言葉遊びが速すぎて、私には上手く見えません……。

 はっ、これが留力です!
 話題が先に進まないように、留める力です!


肯定
 えっ、そうなの!?
 ごめんね、無意識の遊びだったんだ。
 悪気はないよ。

 で、留める力ね。
 留力のお蔭で、僕達は地上で眠り、またこの地上に目覚めることができるのかも。
 もし、留まる力がなければ、違う世界に目覚めているかもしれないね。

 
テツガクちゃん
 そういう感じです!

 留力は面白い力です。
 どんなに時代を重ねても留力を活用すれば、また帰ってくることができるはずです。重力を無視して。
 
 そんな錨(アンカー)に頼りながら、時には錨を揚げて驚く速度で進む。

 現実という霧玄(むげん)が立ちこめ、無限に広がる底が見えない玄い海。
 そこにある夢幻(むげん)という宝島を探す冒険の時空、それを探しに。

 たまには、そんな物語を描き進めてもいいのかもしれません。
 戻りたい時には、錨を降ろせばいいんです。

 留力が留まっていたい場所へと、送ってくれるはずですから。
 
 だから、恐れず留力という錨を揚げましょう。
 その錨が深淵の世界の錆に染まる前に。
 stayしがちなイメージを染めて。




 


それでは、また次の機会にお会いしましょう。




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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。