2019年6月12日水曜日

重ねる力


 重力、それは『重さの力』とは限りません。
 何かを『重ねる力』も重力です。
 重ねることであらゆることを歪ませてしまう、そんな重力もあるようです。



 



テツガクちゃん
 肯定さん、重力というのは『重ねる力』ということですか?


肯定
 えっ、いや……僕、重力の専門家ではないからな……。
 専門家の間でも重力が本当に存在するのか、疑問だという方もいるし。

 ただ、『重さの力』ではなく、『重ねる力』か……。
 おもしろい視点だね。
 でも、どうして『重ねる力』だと思ったの?


テツガクちゃん
 何事も重ねることで、『重さ』以外の様々なものを得るじゃないですか?
 ですから、重力の重は『おもさ』よりも『かさねる』ことの方が大切な気がしたんです。

 例えば、練習とかもそうですよね。
 練習を重ねることで、技術の重さが増えます。
 ですが、ただ技術だけが増えるのではなくて、様々なものを得ます。
 経験、結果、時間、記憶や記録、伝統、出会い、可能性、他にもたくさんです。

 ある一つの技術の練習。
 それを重ねることで、その技術以外の様々なものを得て、様々なことと出会う。
 それが重力だと思っていました。


肯定
 なるほどね。それってあるかも!
 『重さの力』というより、『重ねる力』か。

 あれだね。紙を半分に折ることに限界があるのも、『重ねる力』が影響しているのかもね。
 折ることを重ねることで、とても大きな力を得る。
 三本の矢とかもね。一本の矢も、それを重ねると大きな力を得る。

 単純な重さの力というより、何かを重ねることで力を得る。
 それも、ただ一つの力を得るだけではなくて、様々なものを得ながら、大きくなる、という感じかな?


テツガクちゃん
 そんな感じです。
 重力が本当にあるのか、それはわかりませんが。
 私は、重ねることで様々ものを得て大きくなる。
 そんな『重ねる力』の重力を信じています。

 単純な重さだけではなくて。
 目に見えないことや触れられないこと、あらゆる全ての事。
 それらを重ねることが大切だと教えてくれる力です。

 時々、あらゆることを歪ませる。
 よじれ、ねじれ、急旋回もして、揺れて、乱れる。
 『唯一無二』の軌道を描く、そんな伝説の紙飛行機のような力。
 きっと、あなたも持っていますよね?

 あなたは、これから何を重ねて、何を得て、何と出会うのでしょうか?
 その重力の物語はとても面白そうです!
 いつか私の窓辺にも遊びにきてくれませんか?








 

それでは、また次の機会にお会いしましょう。






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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。