2017年5月28日日曜日

第七感 その1


肯定

 ……テツガクちゃん。
 今回は、とっておきの考えを紹介しちゃおうかな、と思うんだけど…………。


テツガクちゃん
 肯定さん、大丈夫ですか?
 なんか本当に顔色が悪いというか……話したくないなら、話さないほうがいいんじゃないですか?


肯定
 いや、大丈夫。今回紹介させていただくよ。
 きっと、これに次ぐ新しい考えをまた出せると思うから。

 さて、今回のテーマは『第七感』です。
 僕が考える七感の正体は『思考』です。
 

テツガクちゃん
 ちょっと待ってください!!

 人間の感覚は五感の五つまで、ではないのですか?

 一応、はっきりとまだ解明されてはいませんが、六感の存在はなんとなくわかります。
 映画にもなりましたよね。『シックス・センス』

 ですが、『セブン・センス』ですか!?

 それは早いような……。


肯定
 その気持ちは分かります。
 でも、七感はある。誰にでもある、と僕は提唱します!


テツガクちゃん
 えぇ……まあ、私は肯定さんを信じますよ。
 それで、七感とは?


肯定
 テツガクちゃん、自分が冒険する時になにかメロディを聴くとしたら、どんなメロディを聞く?


テツガクちゃん
 そうですね。

 映画『インディ・ジョーンズ』のテーマかもしれません。


肯定
 それは、なぜ?


テツガクちゃん
 えぇ……。
 冒険と言えば……『インディ・ジョーンズ』な気分のような?


肯定
 『スター・ウォーズ』のテーマでも、『彼こそが海賊』でも、ロッキーの『Gonna Fly Now』でもいいじゃない。もしくは『スタンド・バイ・ミー』。
 
 そう、音楽って、いっぱいあるじゃない?
 でも、ある程度『これにはこれ』という感じがあるよね?

 西部劇と言えばこんなメロディ、海賊と言えば『彼こそが海賊』や、『アサシンクリード4』のテーマとか。
 
 それはなぜ?


テツガクちゃん
 えぇ……なぜでしょうかね?


肯定
 冒険の時に聴きたいメロディは、人それぞれあると思う。

 『インディ・ジョーンズ』じゃなくて、『スタンド・バイ・ミー』の人もいるかもしれない。
 でも、冒険でロッキーの『Gonna Fly Now』や『ゴーストバスターズ』とかは聞かないよね?
 そう冒険には、こんな曲ってイメージがある。

 そこまでは誰だって分かっていると思う。

 しかし、なぜメロディにイメージを持ってるの?
 そのメロディは、ただの『音波』。音の波だよ? 
 それを聴覚がキャッチしてる。

 でも、どこにもイメージはない。


テツガクちゃん
 えぇ……なんというか……それが音楽じゃないですか?
 ただの音波じゃなくて、こう何か別なもの……。


肯定
 そう、その通り!! それが七感。『思考』です!! 
 僕たちは音楽で、音波と思考を受信してる。
 そう作曲者さんの曲に込めた『思考』を音波と一緒に受け止めてる。
 
 そう考えないと、おかしいじゃないですか!? 
 音楽はただの音波だよ?

 本当は、そこに思考やイメージなど存在しない。
 しかし、現にある。冒険にはこのメロディ、というようなイメージがある。


テツガクちゃん
 そう、なんですか?(それが音楽のような?)


肯定
 テツガクちゃん、
『ジュラッシク・パーク』のBGM聴いた事ある?
 もし、あるならそれを思い出して。
 
 先に言ってしまいますが、きっと
『ジュラッシク・パーク』のBGMでイメージしたメロディは冒頭ではありません。
 序盤は静かなメロディが流れています。えっ、これがあのメロディ? という感じのメロディです。
 その後に来る部分が、おそらくイメージしたメロディです。
 
 しかし、これはどうでもいいことです。

 大切なのはこの曲の構成です。
 この曲は、最初の静かな部分が『雄大な太古の時代』を表している、と思うのです。
 そして、そのメロディが終わりそうになった時、勢いよく『あのメロディ』が始まります。
 まるで、悠久の時を越え、恐竜が復活するように。
 
 滅んでしまった恐竜を人間が蘇らせたら、恐竜が持つもの凄い力で、とんでもないパニックになる。

 そんな映画が『ジュラッシク・パーク』です。
 
 まさに、その映画を象徴したかのようなメロディ構成。

 あの象徴的なメロディには、眠っていた恐竜が起きるような感じがします。
 更に、このメロディの最後がすっきりしない形で終わる。
 このざわつき感が残る終わり方もまだ何か火種がある、という感じを表現できていると思うのです。

 そう、あのメロディだけで
『ジュラッシク・パーク』という映画が表現できている。
 おかしいじゃないですか? ただの音波で音の塊が、なぜかイメージを持っている。
 風の音を聞いても、風について語る人は少ないと思いますが、音楽なら誰だって多少は語れる。それはなぜ?


テツガクちゃん
 肯定さん、ストップです!!

 少し落ち着いてください。


肯定
 あっ、こりゃ失礼……。
 でも、もう一本あるんだけど、いいかな?


テツガクちゃん
 えっ、私は構いませんが……。
 

肯定
 もう一つは、『スター・ウォーズ』のテーマです。
 誰でも知ってる『スター・ウォーズ』のあのメロディ。

 あれがジェダイのイメージだとしましょう。
 それが前半に流れます。
 少し経つと、ざわついたメロディが流れてきます。
 すると今度は、まるで帝国のようなメロディへと変わっていきます。
 その後はまたジェダイのイメージが流れます。
 
 これが『スター・ウォーズ』という作品を表しているのは、わかりますよね?
 ジェダイのいい時代もあり、帝国がいい時代もある。
 それを繰り返しているのが『スター・ウォーズ』。

 特にエピソード4の頃は帝国優勢でした。
 だから、遠い昔遥か彼方銀河系で、という台詞の後にあのメロディがドン、と流れる。
 
 昔(エピソード1~3)は、ジェダイが優勢だった。
 しかし、その後は帝国が優勢。そこに現れた『新たな希望』。それをあのメロディで上手く表現できている。
 と、僕に語らせる、このメロディはおかしいじゃないですか?
 
 だって、ただの音波だよ? 

 聴覚がとらえてる音で、どこにもこのイメージはない。
 人間が五感と六感しかない、としたらこの現象は説明がつかないんだよ。

 『思考』という七感があって、誰しも思考を捉える感覚を持っている。
 その七感は、他の五感情報と一緒にやってくる。

 これが僕が考える七感です。


テツガクちゃん
 とりあえず、今回はここまでにしましょう!
 お茶でも飲んでから、第二ラウンドにしましょう。 






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それでは、また次の機会にお会いしましょう。

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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。