2017年7月29日土曜日

金のなる木


テツガクちゃん
 肯定さん、英語のことわざで『金のなる木はない』というものがあるらしいですね。


肯定
 そうだね。僕も聞いたことあるよ。
 お金は簡単には手に入らない。『お金は木になる果実を取ることとは、違うから大切に使おう』という感じで僕は認識してるね。


 テツガクちゃんは、そのことわざに興味があるのかな?


テツガクちゃん
 私、思うんですけど……このことわざは、少し変ですよ!!
 だって、『お金のなる木』はあるじゃないですか?


肯定
 へっ、そうなの!? とういか、それどこにあるの?
 知ってるなら是非教えてください!! クイーン・テツガクちゃん!!


テツガクちゃん
 『リンゴの木』があるじゃないですか?
 リンゴは売ればお金になります。
 リンゴの木は、『リンゴ』というお金をつける木ですよ。


肯定
 ああ、リンゴね……。
 確かに、リンゴは美味しい、売ればお金になるよね……。


 でも、ほら、もっとビッグマネーをつける木はないかな? 一億円とかね。


テツガクちゃん
 肯定さん、夏バテですか?
 リンゴの木の話の先が、どうも見えていないようですね。


 『なぜリンゴは売れるのか?』

 それはリンゴに価値があるからです。
 では、その価値はどうしたらつくのか?
 

肯定
 リンゴは美味しいから価値があるのかな?

 後は食べられるから。


テツガクちゃん
 例えなんですけど、
 宇宙にある果実で、それは食べられて、味もリンゴに負けないくらい美味しい果実です。
 肯定さんはそれを試食して、やはり美味しいと感じました。
 それで、その果実を手にするために、肯定さんはいくらお金を払いますか?


肯定
 んー……ちょっと僕には、その果実の価値はつけられないけど、どうしてもつけないといけないなら、リンゴと同じか、ちょっと高いくらいかな?


テツガクちゃん
 ここです。肯定さんの本音は、『価値不明な果実』という認識ですよね?
 それでも、価値をつけないといけない場合は、既に価値があるものと比較して、価値をつけた。
 本当は、その宇宙の果実は『無価値』かもしれないのに、今肯定さんは『リンゴと同じくらいという価値』をつけた。
 
 それは、きっとリンゴもそうだったと思うんですよ。
 昔から森に行けばある果実で、食べられて、美味しい果実でしたが、価値は最初なかったはずです。
 そのリンゴに『誰か』が価値を与えたんです。


肯定
 ……ああ、なるほど、わかったよ!!
 リンゴの木は、最初から『金のなる木』ではなかったけど、誰かがリンゴに価値を与え、それがなる木ということで、リンゴの木が『金のなる木』になった。

 きっと、ダイヤモンドもそうだよね。
 誰かが、『この原石は磨けば光り輝く』と気づき。そこに価値を与えた。
 それに気づかなければ、今もダイヤの原石はただの石だったはず。

 『金のなる木』は自分で作れるんだ!!
 まだ価値がないものに価値を与える。そうすれば価値という果実がなる木が生まれる!!
 さすが、クイーン・テツガクちゃん!!


テツガクちゃん
 やっと、いつもの肯定さんに戻りましたね。
 
 この会話の中、肯定さんは私をクイーンと呼びましたよね?
 そのお蔭で、いつもの私に『クイーン』という価値がつきました。
 本当に私がクイーンかどうかよりも、私をクイーンと思う人がいて、初めて私にクイーンという価値がつくんです。
 
 価値というのはそういうもので、美味しいから価値があるのではないのです。価値があるから美味しいのです。
 
 価値がお金を生むなら、何かに価値を見つけ、与えればいい。そうすれば、それがあなたにとっての『金のなる木』です。


 『価値を買い続けるか、価値を見つけ与えるか?』という立場の違いなんですよ。


肯定
 今日は、クイーン・テツガクちゃんに完敗ですよ。
 最近、暑い日が続くからね。僕もバテてしまったみたい。
 
 『金のなる木』はないと考えるのか、『金のなる木』はあると考えるのか? この立場の違いで、結果は大きく違うよね。


 テツガクちゃんは、『金のなる木』の本質を考え探したから気づいたんだね。
 
 最初から、『ビッグマネーが欲しい。一億円をつけた木はないかな?』と考えるのは、価値を買う側の考えでした。
 価値を見つけ与える側の考えは、自分の『金のなる木』を見つけて、それを育てていくんだよね。
 これからは発掘と育成を頑張ります。

 ありがとう、クイーン・テツガクちゃん!! 



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それでは、また次の機会にお会いしましょう。

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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。