2017年10月31日火曜日

音楽を奏でるのは


テツガクちゃん
 肯定さん、最近は動画などで、様々な曲のアレンジ版が聴けて凄いですよね!
 例えば、オーケストラ版など。
 
 これは一人で作っているのですよね?
 DTMと言いますか、打ち込みと言いますか、デスクトップミュージックというやつで。


肯定
 僕は音楽のことはさっぱりわからないから……。

 でも、あれだよね。ゲームみたいに音階が流れてくる感じの動画だよね? 
 はっきりとは言えないけど、きっと10人以上の楽団で演奏されたものではない、と思うよ。


テツガクちゃん
 そうですよね。きっと楽団の演奏ではないですよね。
 一人でオーケストラ版が作れることに驚きです! 本当に凄い時代ですね。 
 
 ただ最近、気づいてしまったんです。
 このDTM的な音楽は『何かが足りない』、と言いますか。少し言葉では表現し難いのですが……。


 そうですね。『鼓動』が足りない、というのが適切でしょうかね。


肯定
 『鼓動』が足りないとは、どういうことでしょうか?


テツガクちゃん
 いえいえ、技術の事などは私も分からないですし、そもそもDTMの技術が楽団の演奏に劣っているとも思いません。
 しかし、
私のセンサーが明らかに『これは何かが違う』と反応しているんです。
 
 そこで、よくよく聴いて考えてみたら、楽団の演奏はたくさんの方が担当する楽器のメロディを合わせて、一つの音楽を作っていますよね?
 その一人一人の『鼓動』が、少人数で作ったDTMには足りないのではないか? と考えたんです。


肯定
 な、なるほど。あれだね。
 『スイートプリキュア』の『人は誰しも音楽を持っている』というやつですね。
 この世界は『人の奏でる音楽の組曲である』という。

 『スイートプリキュア』も最高に素晴らしかったな。

 でも、よく気づいたね。
 その物足りなさが演奏者の鼓動の数じゃないか? とね。
 さすが、キャプテン・テツガクちゃん。


テツガクちゃん
 照れますよ~。


 実際は、演奏者の個性などを細かく理解して『物足りない』と感じているわけではないと思いますが。
 もし、なんとなく感じる物足りなさが、演奏者の『鼓動』の数だとしたら、少しは理解していただける、と思いまして。


肯定
 いやー、分かり易いと思うよ。
 僕もたまに物足りなさを感じたけど、そっか演奏者の鼓動の数ね。盲点だった。
 それが多いことが、新しい価値を生んでいるのかもしれないよね。
 
 これは僕の好みなんだけど、僕はちょっと間違っている音楽も好きなんだよね。
 その間違いがなんか愛おしいな、と思ったりして。
 だから、僕にとってDTMは『完璧すぎる』ところが少し物足りなかったり。

 でも、DTMは、完璧で無駄がなく、洗練された音楽、というのが最大の武器だよね。きっと。
 まあ、音楽の知識がゼロなので自信はありませんが。


テツガクちゃん
 それは、私もですが……。
 
 ただ、たくさんの人が奏でる音楽も素敵ですよね!
 たくさんの人の鼓動が集まり、時々そこに生まれる小さなサプライズを含めたものが、たくさんの人が奏でる音楽の魅力だと思います。


 もちろん、少人数で徹底的に突き詰め、洗練された完璧な音楽がDTMの魅力だと思います。
 どちらにも同じ『魅力』があり、それはお互い違います。

 それが素晴らしいですよね!


肯定
 そうだね。どちらも素晴らしいね。

 結局、どちらも『誰かの鼓動が奏でる音楽』という変わらない魅力があって、その鼓動の数がほんの少し違う。

 だから、魅力の形がほんの少し変わる。
 不完全さの中の奇跡と洗練された美しさ。

 それを教えてくれる『スイートプリキュア』は最高に素晴らしいです。
 もちろん、他のプリキュアシリーズも最高に素晴らしいですよ!








それでは、また次の機会にお会いしましょう。








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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。