2017年12月23日土曜日

物語に必要なもの


テツガクちゃん
 肯定さん、随分昔に「物語はかけない」と嘆いていましたよね?


肯定 
 そうだね。
 僕が昔みた物語の描き方講座で、『物語を描く時は世界観をしっかりさせよう』と教わってね。

 その世界には、どういう人が住んでいるのか? 人口は? 産業は? などをしっかり考えなさい、と。

 
 それで『ああ、僕には無理だな』と思ったんですよ。
 もちろん、それは今も変わりませんが。


テツガクちゃん
 でも、今ではバンバン物語を描いていますよね?
 世界観を作るやり方をマスターしたのですか?


肯定
 いえいえ、とんでもない。
 一つの世界を創れるような想像力はありませんし、今でも難しいですよ。
 それに物語を描いているわけではないですし。


テツガクちゃん
 えっ、描いているじゃないですか?
 カバーストーリーなど、それから私『火星の話』とか好きですよ。
 だから、肯定さんが物語を描けない、と思ったことはないですよ。



肯定
 そうなの? そっか、ありがとうね。

 ただ、相変わらず世界観を考えたりするのは難しくて、まだできないかな。

 だって、0から立派な世界を作るなんてね……。
 『人は誰しも魔法使い』と言いましたが、難しいですよ。



テツガクちゃん
 肯定さん、私、映画やドラマなど、たくさんの物語を観て思ったのですが、物語に『必要なもの』はなんですか?


肯定
 それは3つあると思うよ。


 1つ、まず作者がイケメンで才能があること。
 2つ、その自分より若干能力が低い登場人物たちを出すこと。
 3つ、緻密な世界観作り、その世界の大統領から近所のお店などを全部作る。

 
 この3つが必要になるんじゃないかな。
 まず自分がイケメンで才能がないと、力ある者の悩みが描けないので必須ですよね。
 それで、自分より高いランクの人物の内面は描けないから、ランクが一つ低い人物の内面を描く。


テツガクちゃん
 なんですか~、その必須条件。
 肯定さんは
いつも面白いことを言いますね。

 私、『必要なもの』は1つでいいと思うんですよ。
 その1つは『登場人物』。これです!


肯定
 テツガクちゃん、シンプル過ぎませんか!?
 やっぱり、必要なものは僕が言った3つで、特に『文才』がですね……。


テツガクちゃん
 たしかに、文才があると素敵ですが、どんなに素敵な世界観とそれを表す文があっても、主人公がいないと物語は始まりませんよね? 

 私もたくさんの物語をみて、自分なりに分析して気づいたのですが、私が好きなのは『人物』なんです。

 世界観や台詞よりも人物が好きなんです。
 凄くこだわっている世界観でも、人物が魅力的じゃないと好きになれないんですよね。


肯定
 なるほどね。そう言われると、僕も映画とかは人物重視だな。
 ジャック・スパロウとかバルボッサが凄く好きで、仮に彼らが海賊じゃなくても、あの二人が見れたら、どんな時代が舞台でも好きになっただろうね。
 
 たしかに、テツガクちゃんが言うように、物語に必要なものは人物かも。
 でも、少しシンプル過ぎないかい?


テツガクちゃん 
 それくらいシンプルでも、いいのではないでしょうか?
  
 私達の物語の世界だって、肯定さんがよく言う『存在と同時に存在しない』ような曖昧なものじゃないですか。
 それでも、ちゃんと物語が始まる。
 今、私達が話している時間や空間、その世界には名前もありませんが、ちゃんと会話は続きます。
 私と肯定さんがいれば、それだけ物語は始まります。


肯定
 た、たしかにね。
 テツガクちゃんの言うやり方なら、世界観を考えるのが苦手でも人物が決まっていれば、物語を始められるね。
 
 でもさ、なんとかして世界観を広げたい場合は、どうしたらいいのでしょうか!?
 クイーン・テツガク様、どうか僕にご教授を!!


テツガクちゃん
 オーバーですね~。
 ですが、今回はちょっと長くなってしまったので、次でいいですか?

 肯定さんもコーヒーとかどうですか?
 少し休んでから続きをしましょう。 



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それでは、また次の機会にお会いしましょう。



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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。