テツガクちゃん
それでは、肯定さんがいう世界観の広げ方ですが……。
肯定さんは、10個の設定を持った人物を10人作れば世界観は広がる、と思っていますよね?
肯定
そうだね。僕が見た講座では、そんな感じに教わったかな。
もちろん、更なる掘り下げも必要だけどね。
1人に10個以上の設定を作り、それを10人持つ。
これは難しいよね。
テツガクちゃん
たしかに、それは難しいですね。
ちなみに、肯定さんがいう10個の設定を持つ人物は、こんな感じですか?
主人公は、超絶美女で昔のトラウマから口数は少ない。(2つ)
運動能力や知識力がともて高く、秘密組織で日夜任務をこなす。(4つ)
読書が好きで、好みのジャンルは推理小説。(5つ)
休日はパンケーキが美味しい店でコーヒーとパンケーキを食べ、推理小説を読むのが決まり。(6つ)
いつか、静かに本が読める喫茶店のマスターになりたいと思っている。(7つ)
他人と関わらず一人でいることを望んでいるが、最近は人の輪に入りたいと望む自分がいることに葛藤している。(8つ)
そして、同じ組織のメンバーで、やたらと自分に構ってくる人物に複雑な想いを抱いている。(9つ)
それを見透かしている上司の存在を頼りにしている。(10個)
これでなんとか10個の設定を入れた女性が出来ましたが、こういう人物を10人ですよね?
肯定
たぶん、そうだね。でも、難しくない!?
テツガクちゃんは即興でよく10個創ったよ。
僕なんか5個くらいしか……。
それを10人!? 無理です。
あと、『最低10個』だからね。
設定はもっとあった方がいいらしいから、それ以上が望ましいよね。
テツガクちゃん
これは難しいですよね。
でも、この人物は張りぼてなんですよ。
例えば、自分に構ってくる人物ってどんな人ですか? それから上司ってどんな人ですか?
このように訊ねられたら、この段階では答えがありません。
もちろん、この2人を10人の中に入れて、彼らにも10個の設定をつけ、それをリンクさせたらいいのですが、けっこう大変ですよね。
そんな大変な思いをして創っても、それが張りぼてな人物では、いい物語が始まる予感はしませんよね。
肯定
そうだね。
せっかく、テツガクちゃんが創ってくれた10個の設定を持つ人物でも、特に面白そうな物語が始まる予感はないですね。
テツガクちゃん
ですよね。私も特にいい物語が始まる気がしません。
では、どうやって『他の手段で世界観を広げるか?』ということですよね。
突然ですが、肯定さん、私の紹介文を書いていただけませんか?
肯定
突然ですね。
えっと、そうだな……。
超絶美女で、名前はテキトウ・テツガク。
なので愛称はテツガクちゃん、ガクちゃん、クイーン・テツガクちゃん・キャプテン・テツガクちゃんなど。
4月18日生まれの牡羊座で、牡羊座のように考える前に行動がモットーな明るい性格の持ち主。
映画などが好きで、スター・ウォーズのダース・ベイダーが大好き。
かなり鋭い勘で、適当テツガクと肯定テツガクを絶妙なバランスで使う。
肯定のフォローが上手く、肯定にとっては頼りになる相棒です。
こんな感じですかね……。少なくて申し訳ありません。
テツガクちゃん
肯定さん、充分ですよ!
だって、そこにある設定は、全て私達の会話の中で使われているものです。
設定というのは考えておくものではなく、使って初めて設定になると思うんです。
ですから、10個も設定を考えるより、10個のエピソードに設定になるものを入れる。
考えるよりまず動かす。牡羊座のモットーです。
物語が動けば、いずれそこに設定が生まれる。
あとは、それを継続していくことが大切だと思います。
肯定
じゃあ、いきなり物語を動かしてみよう、ということですか?
でも、本当にそれで設定が生まれるのかな?
テツガクちゃん
例えば、この会話は『対談形式』になっていますよね?
ですので、それをやるために私と肯定さんの口調がまず決まります。
それだって設定の一つだと思うんです。
肯定さんはどのように喋り、私はどう喋るのか。
それは、回数を重ねていくうちに馴染んでいき、お互いの個性(設定)になるはずです。
更に、会話の中で自然とお互いの好きなものや苦手なものが出ますよね?
それも設定になるはずです。
こんな感じで、とにかく動かすことで生まれる設定もあると思うんです。
ですから、最初に必要な人物と大まかな構成が決まれば、そこから先は物語を動かしていくうちに決まると思うんですよ。
肯定
たしかに、そんな気がしてきました!!
さすが、テツガクちゃん。相変わらず鋭いですね。
テツガクちゃん
肯定さんのその「鋭い」という口癖も設定の一つですよね。
あと、『存在と同時に存在しない』という口癖も。
こんな感じで、物語を動かしていくうちに自然と設定が増え、それが物語の世界観を広げることに繋がると私は思います。
もちろん、最初からある程度決められるのなら、それがいいのですが。その方法が難しいのであれば、『考えるより行動』で思い切って物語を動かしてみるのはどうでしょうか?
そうすれば、少しずつ設定が決まり、世界観が広がると思います。
最初から100の世界を作る道もありますが、1から世界を作り始める道もあるはずです。
『物語を創りたい』という気持ちが、既にその1なんです。
肯定
そうだね。
テツガクちゃんが言うように、もっとシンプルに考えて先に物語を動かしてみるのもいいね。
僕達の場合は2人の1を合わせて、この世界観を100以上に広げられるようにしたいね。
だから、これからもよろしくね。テツガクちゃん。
それから今日はありがとう。
僕達には僕達のやり方がある、と思えたよ。
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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