2018年9月1日土曜日

パンくずを拾いながら進む旅路


 人生は『パンくず』を拾う旅に似ています。
 様々な人が落したパンくずの中から、自分が気になるパンくずを拾い進む。
 その先に何があるのか、旅の終着点はどうなっているのか。それはちょっとしたミステリーです。このミステリーが終わらないことを含めて。




 




肯定
 テツガクちゃん、気づいてしまいました!
 人生は『パンくずを拾いながら進む旅』に似ていることに。


テツガクちゃん
 肯定さん、それは私の挨拶の台詞です!

 ですが、使っていただけるのは嬉しいので、とがめませんが……。
 ただ、もう一度、それは私の『挨拶の台詞』ですから。
 その役目は譲りませんよ。

 それで、パンくずを拾いながら進む旅ですか?
 ヘンゼルとグレーテルのお話みたいですね。
 その旅の終着点はお菓子の家ですか?


肯定
 お菓子の家だったらいいよね~。

 ただ、どこに辿り着くかはわからない。
 だって、そのパンくずの落し主は一人じゃないから。
 様々な人が落したパンくずの中から、光り輝くやつを拾いながら進む感じ。 

 どこへ辿り着くかわからない。
 落した主の元へさえ、行けないかもしれない。


テツガクちゃん
 予想ができない旅ですね!

 そもそも、人生そのものが全く予想がつかない物語ですからね。
 人生予報士さんの予報は全く当たりません。

 そんな物語の中で、たしかなモノの一つは、誰かが落した『パンくず』かもしれませんね。
 
 ところで、どうして『パンくず』を拾う旅、と思ったのですか?
 羅針盤を頼りにする旅でもいいじゃないですか?


肯定
 もちろん、羅針盤も使うよ。
 ただ最近、物語を創ったり絵を描いたりしながら、無意識に誰かの影響を受けていることに気づいてね。
 
 ブルーハーツ、パイレーツ・オブ・カリビアン、銀河鉄道999などなど、数えきれないくらい。
 それに自覚していない作品もあると思う。

 自分では頭を悩ませ、考えぬいて創った物語のはずが、振り返ると誰かの影響を凄く受けていることが多くてね。
 その姿が、『パンくず』を拾いながら旅をする旅人のように思えたんだよ。


テツガクちゃん

 なるほど!
 たしかに、『この人の影響を受けて創る!』という感じではなく、いろんな人の影響を受けながら何かを創りあげる姿は、様々な人が落した『パンくず』を拾いながら進む、というのがピッタリですね!

 それなら、その先に何が待っているのかわかりません。
 ちょっとしたミステリーですね。

 先に何が待っているのか。そう考えると凄くワクワクしませんか?


肯定
 そうだね!
 お菓子の家か、ステーキハウスか、ドブネズミのレストランか。
 どこに行き着くか、凄く楽しみだね!

 そういう意味では、『パンくずを拾いながら進む旅』というのもいいな、と思っているんだよね。
 それにさ、僕達の歩みの痕跡が、いつか誰かに拾われる『パンくず』になるかもしれないじゃない?

 誰かが落したパンくずを拾っている僕達。
 その僕達が落したパンくずが誰かに拾われるかもしれない。
 そういうのを繰り返していく旅ってなんかいいな、と思ったり。


テツガクちゃん 

 そうですね! そんな旅もいいですね!
 
 誰かの痕跡を辿る人がいて、その人の痕跡を辿る人もいて、そうやって旅が続いてく。
 落し物を拾いながら、自分も何かを落していく。
 『捨てる神あれば、拾う神あり』といいますよね。
 この場合、『拾うものあれば、勝手に落ちていくものあり』という感じですが。
 



肯定
 面白いことを言いますね。
 そんなテツガクちゃんに影響を受け、挨拶を真似した僕がいて、その僕に影響されるテツガクちゃんがいて、きっとそんな感じだよね。


 人は無意識に誰かの痕跡を追っていて、それが新しい痕跡として残り、それが続いていく。

 その旅の終着点で何を見るのか。
 唯一の手がかりは、残された無数の『パンくず』という痕跡だけ。
 きっと、どの痕跡を選んでも、終着点へ辿り着ける。
 そんな痕跡という記憶の断片が、永遠に守られるといいよね。

 だから、あなたも誰かの痕跡を探し、あなたの痕跡を残しましょう! 未来の旅人のために!








 
それでは、また次の機会にお会いしましょう。




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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。