2018年11月12日月曜日

届かない手紙 3通目


 拝啓

 歌う不死蝶様、前回の手紙では心地よい冬の寒さをお伝えしましたが、時々11月なのに28℃以上の暑い日もあります。
 今年、2018年の夏は去年よりも暑く。そのためか、冬になってもその暑さが舞い戻ってくることがあります。
 なごり夏、というのがピッタリかもしれません。
 それか、夏の幻影や夏影というのもいいかもしれません。

 さて、そんな少し暑い日が遊びにくるこの冬の中で、私は『ヒマラヤほどの消しゴム』を探しています。
 THE BLUE HEARTSというバンドの『1000のバイオリン』という曲をご存知でしょうか?
 その歌詞に登場する『ヒマラヤほどの消しゴム』、それか『ミサイルほどのペン』でもいいんです。
 人が言葉を忘れるくらい、雄大な楽しさと面白さの塊。そんな夢を見てみたい、と。

 そう思うきっかけは、アインシュタインさんが残した『手段の完璧さと目的の混乱』という言葉です。
 最近、私はこの言葉の世界を見ている気がします。
 今の時代は本当に手段が完璧です。誰でも高い技術を得ることができます。
 しかし、高い技術を持ち手段を完璧にしても、『何をするのか』という目的が曖昧だと混乱してしまいます。
 そこに、ほんの少し窮屈さを感じているのかもしれません。

 高い技術を得ても三冠王にはなれない。そんな時代です。
 三冠王を取るために何かをする。それに全力をかける人を私は見てみたいようです。
 
 あっ、すみません。
 現在、野球界には大谷翔平という凄い選手がいます!
 彼はMLBでも投打の二刀流という、とても大きな夢を見て、それを全力で追っています。
 そんな大きな夢を夢中で追いかける人をもう少し見たい、と。
 例えば、日本球界で10年連続三冠王の選手など。

 それは、漫画みたいな例えで現実では難しい。
 実際の野球界では、怪我や相手の対策などで不可能なこと。
 そう突きつける、現実という小さな消しゴムが、一つの夢という可能性を消します。

 だけど、そんな現実という消しゴムも消してしまうような消しゴム。
 そのあとに、消せないくらい大きなペンで描く夢の物語。
 今、そんな世界がどうしようもないくらい見たい、と思っています。

 大谷選手の他にも大きな夢という伝説を追っている人達がいる。
 贅沢を言わずに今に満足すべき、という考えもわかります。

 ですが、私の相方はそんな現実を消しゴムで消したいようです。
 そして、ペンで新しい幻実の物語を描く。
 そんな相方の大きな夢。今の私には、その夢を言葉で上手く説明できません。
 言葉を忘れるくらい雄大で、楽しそうで面白そうな原石。
 その幻の影を夢の亡者の相方と共に今見ています。同じ時空という部屋の中で。

 ただただ、楽しそうで面白そうな塊の夢。それを飛ばす滑走路のような時空。
 それらを創るにはどうしたらいいのか?
 そのヒントが『1000のバイオリン』の中にある気がします。
 
 窮屈な定めを消して、新しく定めのない自由を描く。
 それを可能にする消しゴムとペン。
 実は、そんな宝物を既に私達は手にしていたり?

 その事実を告げるカウントダウン、私達に届いています。
 二人で共に見ている、この夢が答え。
 他の誰も見れない夢。だから誰よりも遠くへ、共に飛んでいく。
 全速力で全ての今、この瞬間の時空を駆け抜けます。

 あなたがいるフロンティアへ向かって。  
 
 そのあとの旅の予定、一緒に考えていただけますか?




それでは、また次のお手紙でお会いしましょう。




 敬具


 歌う不死蝶様と共に未来の夢を見る一人より

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砂漠でアマゾンを探している

 多くの人は砂漠でオアシスを探している。  平和ってオアシスを信じて、求めて彷徨う。   隣にアマゾンがあっても、砂漠の中で探す。  今、本当に欲しいもの、ITを忘れかけながら。  砂漠のオアシスなのか、豊かな水源があるアマゾンなのか。