2019年10月22日火曜日

終わらないドン・キホーテ


 騎士道物語を読み過ぎ、騎士になりきってしまった誰か。
 そんな誰かと私達は似ています。
 ただ、読む愛読書が違うだけで。 






テツガクちゃん
 騎士道物語を読み過ぎて、騎士になりきってしまった誰か。
 そんな彼の物語は大人気で、その人気は今現在にもあるようです。

 その人気の秘密はわかりませんが。
 ただ、今でも共感できる。
 そんな何かがあるんだと、私は思います。


肯定
 そうだね。
 人気には何か秘密がある。
 それがないことだったり、見えないことも含めてね。

 僕にはあの物語の秘密。
 それは、細かい設定や場面ではなく、彼の状況。
 その中に見えたけど、ガクちゃんはどうかな?


テツガクちゃん
 私も同じです。

 何かを信じ過ぎ、ページを重ね過ぎて、何かが歪んでいく。
 自分の何が歪んだのか、それはわからないのに。
 誰かの歪みには気づける面白さ。

 そんな面白さに、私も気づいてしまいました。

 そのまま、自分が誰なのかもわからず過ぎていく。
 その物語は『ドン・キホーテ物語』のようです。
 

肯定
 そうだね。
 けっきょく、僕達も騎士になりきった彼と変わらない。
 『ゲンジツ』という幻想物語を読み過ぎて。
 その幻想が本当にあると思い込み、信じてしまっている。

 まるで、洞窟に囚われた人のようだね。

 洞窟の外には誰かがいる。
 そう信じていたけど、本当は誰もいなかった。
 案外それは、今この瞬間もそうなのかもしれない。

 存在するはずのない誰か。
 その姿が、今見えているのだとしたら。
 それはとんでもない幻。
 だからこそ、大切にしたい。

 誰かという幻。

 そして、それを見てしまう。
 そんな可能性という幻は、誰もが持っている。
 騎士になりきった彼のように。

 その可能性はとても大切なもの。
 可能性を超える、ステキな幻の景色を見せてくれるから。


テツガクちゃん
 とても大切な可能性という幻ですね!

 今見えている、大切でステキな幻影達と共に、洞窟の先を進む。
 その歩みは『終わらないドン・キホーテ』に似ている気がします。

 そのことに気づいている。
 だけど、その先で何と出逢うのか。
 それはわからない。

 そんな『Mr.ジョーンズ』になりきって。

 もう二度と戻らない。
 一度旅に出たら、もう二度と。
 戻ろうとすれば、見えない幻が、どこか遠くへ連れて行ってしまいます。
 その誘惑に負けないように、今だけを見続ける。

 そんな旅人と作家になりきる、誰か。

 あなたは何になりきりますか?
 私達は、あなたのサンチョになりきります。
 
 
 

それでは、また次の機会にお会いしましょう。









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太極拳を練習して

  太極拳を練習して……。  スノーボードチャンピオンになってしまった。  車のタイヤも直せちゃう、Rock Starがいれば。  同じように太極拳を練習して、シスの暗黒卿になった。  重力だって外せちゃう、ワガママ・クイーンもいる。