当たり前の中で小さな壁に出会う。
乗り越えなくてもいい壁だけど、あえて乗り越える。
そこで待っているのは、予想通りだけど、忘れていた当たり前かもしれません。
肯定
昔、紹介した『スタンド・バイ・ミー効果』なんだけど。
怪盗が厳重な警備の中から何かを盗む物語。
それって、凄く特別なんだけど、平凡な当たり前じゃない。
でも、凄い怪盗が知らないチームの無名な野球選手。
その人がつけてる普通の腕時計を盗む物語、となったら気にならない?
テツガクちゃん
たしかに、気になりますね!
なぜ、怪盗はその選手の腕時計を盗もうと思ったのでしょうか!?
きっと、高価な時計ではありませんよね?
肯定
高価じゃないし、警備も厳しくないだろうね。
ただ、無名過ぎて、どこにいるのかわからないかも。
さっきまで練習場にいたのにどこに行ったの?
えっ、ブンブンズとの試合に行った? それってどこのチーム!?
という感じで、盗むのに別の意味で苦労するだろうね。
テツガクちゃん
それはそれで面白そうですね!
凄腕の怪盗が、無名の野球選手に翻弄される物語ですか!
これだけでも面白いですが。
盗もうと思った理由も気になります。
もちろん、偶然というなりゆきでもいいと思いますが……。
肯定さんなら、どんな理由を与えますか?
肯定
僕ならね……。
時間を盗むんだよ。
野球選手としての寿命という時間。
引退までの時間を刻む時計を盗む。
その怪盗は無名の野球選手のファンで、その人が引退を考えていることを知って、時間を盗むことにしたのさ。
怪盗がその時計を返すまで、引退してはいけない、と。
もちろん、この時計にもそれなりの思い出がきっとあってさ。
でも、その時計が見せる、時という幻。
今は、それに縛れてはいけないよ、って。
テツガクちゃん
時間を盗むために時計を盗む……いいですね!
簡単な仕事に見えて、ほんの少し難しい仕事。
難しそうな仕事に見えて、ほんの少し簡単に終える仕事。
どちらもステキだと思いますが、前者の方は『スタンド・バイ・ミー』に似ていますね。
夏休みの冒険という簡単な物語の中にある。
ほんの少しの成長。
当たり前の中で、ほんの少しの壁を見せるのが、『スタンド・バイ・ミー効果』なんですね。
肯定
そうだね。
特別な中に大きな壁があるのは当たり前。
それを乗り越えるのも当たり前。
越えた先で、予想とは違う宝を見るのも当たり前。
当たり前の中で小さな壁に出会う。
乗り越えなくてもいい壁をあえて乗り越える。
予想通りだけど、忘れていた当たり前と向き合う。
そんな世界を見せる、『スタンド・バイ・ミー効果』。
蝶々の羽ばたきが、竜巻に変わるように。
当たり前の中で、忘れていた当たり前と向き合うのは、ちょっと特別な味がするのかもしれません。
あなたにとっての『スタンド・バイ・ミー効果』は何ですか?
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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