二割の蟻にはいらない。
そう、心のどこかにいる、スターリンが語るのなら。
こう訊ねてください。
自分を支えた、不平等な公平。
それを、不公平な平等に変えるつもりですか? と。
はーい、テツガク肯定です。
誰もが心のどこかに、偉大なスターリンが住んでいるのでしょう。
気に入らないものは、全て粛清してくれる。
全てに許され、全てに賞賛され、全てに愛される。
だから、どんなことも粛清できる。
そんな偉大な同志に、訊ねてもらいたいことがあります。
それは、働けない蟻についてです。
全体のうち二割の蟻は働けないそうです。
その蟻を粛清すれば、残り八割の蟻は働き続けられるのでしょうか?
これを人の世界で表すと。
きっと、こんな感じになるのでしょう。
突然、誰かが二割の人を粛清すれば。
その分の消費が減ることでしょう。
消費が減るということは、仕事が減るということにも繋がるでしょう。
仕事が減れば、また二割の人が生まれます。
そして、その二割を粛清して。
そこから、それを繰り返していく。
その先で、古代から続いた、あの歪なピラミッド。
秘密結社『SYAKAI』を支える、歪んだ三角を維持できるのでしょうか?
一人では支えられず、持てるはずがなかった様々な力。
スターリンを支える同志がいたから。
スターリンはスターリンで在り続けられた。
その中の二割の同志を粛清し続けたら。
誰がスターリンを支え、許し、賞賛して、愛するのでしょうか?
有能、無能と振り分け。
有能な蟻だけを選んだつもりが。
いつの間にか、二割の働けない蟻が生まれていた。
その選択は、本当に有能な何かを選んでいたのでしょうか?
一方、省かれた蟻だけを集めたら。
そこそこに動く蟻が八割もいて。
その選択は、間違いだったのでしょうか?
有能、有能ではない何か。
そのどちらが欲しいか、その答えは様々でしょうが。
欲しいものだけを選んで、集めた結果。
欲しくないものを手にしていた、なんてことはよくある話ですね。
今ある景色。
その歪んだピラミッドを支えるには。
目には見えない、下の層が必要でしょう。
土台がない場所に、ピラミッドは作れませんから。
それでも、その二割が気に入らない。
そう思うのであれば、平面に等しく平等になるくらい下の層を崩していく。
自分を支えた、不平等な公平。
それを、不公平な平等に変えるつもりですか?
そう、心の奥にいるスターリンに訊ねてみて下さい。
すみません。
永い説教になってしまいましたね。
本当は、誰もが訊ねずともわかっていることですよね。
だけど、気づかないふりをして、忘れたふりをして。
今、目の前にある状況。
それ以前から続く苦しさの中で。
余裕も一緒に、忘れてしまっていますよね。
私もこんな説教を垂らしてしまっていますから。
できることなら、垂らしたくはない説教です。
隣に相方もいませんし。
ですが、いつか。
もう、そんなことはどうでもいいことだ。
全てのことは帳消しだ。
そう言える、本音。
それが平面に等しく平等にあれば。
不公平さも面白いと笑い飛ばせるのかもしれませんね。
それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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