拝啓
歌う不死蝶様、お久しぶりです、と言っても。
もう、お忘れになってしまっても不思議ではないほど。
ご無沙汰してしまって、申し訳ありません。
半年以上も便りなしでは。
頼りないを通り越して、見えない幽かですね。
変な言い訳をするつもりはありません。
本当にご無沙汰してしまい、申し訳ありません。
さて、無礼は承知ですが。
この重い空気はここまでにして。
実は、お話したい事が山のようにあります。
きっと、その高さは富士山。いえ、ヒマラヤほどでしょう。
ですが、その話の前に。
今年、私がしたためながら、送れなかった手紙の話をさせていただきたく存じます。
それが、このような内容です。
2020年になりました。
歌う不死蝶様、どうか今年もよろしくお願い致します。
この1年もステーキな年になったら最高ですね。
そこで、2019年に出会った。
新しい季節を感じさせる何かをご紹介したいと思います。
それは、まるで春のような風でした。
一度、プロ野球を引退した野球選手が。
もう一度、プロ野球選手を目指すという意志を知らせる風でした。
私はこの知らせを聞いて、とても心が熱くなりました。
私と同じ気持ちで何かをしている人がいた。
それも私よりも年上の大先輩です。
若い人が無謀なことに挑戦することはあっても。
年を重ねていくごとに、その心をどこかへしまいこんでしまう。
そう、思っていた私の前の現れた、この方は英雄です。
主役は若者だ! その合言葉が躍り出ますが。
正直、若い人はこうも思うはずです。
自分も憧れてしまう、そんな年長者を見たい、と。
若さはあっという間に過ぎ去ります。
その渦中にいるのですから。
それは、もう明日にでも過ぎ去ってしまうものでしょう。
そんな一瞬で過ぎ去ってしまう若さよりも。
若さを越えた先、熟年の世界で何ができるのか。
私はそれをずっと見てみたかったです。
ただ、椅子に座って日々を過ごし。
全てを若さに譲っていく。
そんな退屈な世界では。
きっと、新しい世代に嫉妬心を燃やし対立することでしょう。
年齢など関係ない、とまでは言いませんが。
若さの中にしかないモノが、あるのだとしたら。
熟した何かの中にしかないモノもある。
年が連なった年連という数字はあまり重要ではなく。
いつまでも欲望のまま突き進む、幽霊船の船長で在り続ける。
そんな年長者を、もっと見たいと思っていました。
そんなステキな英雄に2019年に出会ってしまいました。
今年の冬のトライアウトを目指す英雄さん。
そして、夏はオリンピックと。
そこに歌う不死蝶さんの歌が運ぶ、風と光があれば。
今年もステキな日々を積み重ねて。
最高にステーキな1年を過ごせそうです。
どうか今年もよろしくお願い致します。
という内容が、本来の2020年の挨拶だったのですが。
前回、お伝えしたとおり、今年はウィルス騒動から始まり。
現在も収束していません。むしろ、現在は再び拡大しています。
夏にあるはずだったオリンピックも中止で。
選手の皆様も苦しい年を過ごしていました。
そして、英雄さんの挑戦も……。
自分自身と年齢には見事に勝ちましたが。
この時代にだけは勝てなかったようです。
ですが、まだこの話の行方はわかりません。
引退などしない、と信じていた選手が引退したように。
まだ、私達が知らない何かがあって。
それに惑わされているような、そんな気もします。
いろんな事があった、今年、2020年。
その最後に、どうしてもお話したい事を。
次の20通目に込めます。
どうか、しばしお待ちを。
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