2020年12月27日日曜日

届かない手紙 20通目






 拝啓


 歌う不死蝶様、今年、2020年はいろんな事がありました。
 世間、時代としても、足止め往生が生き場を失い、釘付けも糠漬けになり。
 何事も普段どおり進まない、渋滞の日々だったと思います。
 
 そうです、私も全く進まない。
 その日々の中にいました。

 ただ、私の場合はウィルス騒動が原因ではなく。
 自分自身の問題で、錨を沈めたまま進もうとする船のように。
 全く、思い通りにならない一年でした。

 本当は、私の浅はかな計画では。
 今年の春、4月までには。歌う不死蝶さんと面白い計画を載せた。
 過未飛行機を風に乗せて、飛ばしていたはずなのですが。
 いまだに、その計画は白紙のままです。

 その後ろめたさから。
 なかなか便りを送れずいました。
 不甲斐ない情けなさで、送りたくても送れない、合わせる言葉もない、そんな心情でした。

 たいした力もない癖に。
 変なところにプライドのような、堅物侍のような心情があって。
 ですが……それが、私らしいと言ってくれる相方の言葉に。
 不思議と救われる私がいて。

 いつか、堅物侍が様になるような。
 そんな何かを持てるように、相方と一歩ずつ進んでいくつもりです。

 私にそう決心させてくれたのが。
 とても不思議ですが、この全く進まなかった一年でした。

 進めたいけど進まない計画。
 しかし、流れて行く日々の中で。
 新しく始めたり、続けてきた別の計画。
 その中に、たくさんヒントのようなモノがあり。
 それと出会う度に、これらも足して進めたいと思いました。

 言い訳のようですが。
 浅はかな計画の中には、足りないモノがたくさんあって。
 それに気づける、機会がこの一年のように思えます。

 飽き性な私なら。
 ここまで、進まなかった計画は諦めて。
 別の計画を作りたがるのですが。
 今、この瞬間に、そんな気持ちの欠片もありません。

 やっぱり、どうしても。
 最初に決めた、この計画を。
 過未飛行機に変えて、そのまま風に乗せて、飛ばしたい。
 
 そんな欲望は変わらずに。
 そのまま、ワガママの形で在り続けています。
 きっと、これは夢ではありませんね。
 私と相方、世界中にいる、歌う不死蝶さんの友達の気持ちだと思います。

 もちろん、この私がそれを上手く表せるとは思いません。
 ですが、私も表してみたいんです。
 自分なりの形で、私に力を与えてくれる相方と共に。

 その原動力として。
 歌う不死蝶さんの歌の力も必要です。
 今、この瞬間も聴こえています、『re-fly』が。

 いろんな事があった一年。
 大切な遠い場所の親戚が旅立ってしまった、十二月。
 その渦中で、何度も戻って来てくれた、歌う不死蝶さんの姿を思い浮かべ。
 最期の最期まで、その瞬間を信じて待ち続けられた事。
 私は大嘘つきになってしまいましたが。
 それでも、疑うことなく信じたままでいられた事に。
 後悔の欠片もありません。

 そう、信じ続けられたのも。
 歌う不死蝶さん、それから一緒に歌っていた仲間の皆様の歌を。
 聴いていた日々のお蔭だと思います。
 本当にありがとうございました。

 最近、気づいたんです。
 きっと、私は幼い時に。
 随分と贅沢な物語と音楽に出逢っていたのだと。
 
 その話は、また来年。
 必ず、この便りの中で明かしますので。
 どうか、来年もよろしくお願い致します。

 今年もありがとうございました。
 歌う不死蝶さんの歌は、今、この瞬間も。
 あの日のまま、変わらずに最高です!

  


それでは、また次のお手紙でお会いしましょう。


 敬具 


 歌う不死蝶様と共に未来の夢を見る一人より










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砂漠でアマゾンを探している

 多くの人は砂漠でオアシスを探している。  平和ってオアシスを信じて、求めて彷徨う。   隣にアマゾンがあっても、砂漠の中で探す。  今、本当に欲しいもの、ITを忘れかけながら。  砂漠のオアシスなのか、豊かな水源があるアマゾンなのか。