水が凍る、冬の冷たさの中。
高天原から、こたつとみかんに守られながら。
遠い昔に何かの犠牲になった誰かを知り、悲しむ。
それは、余裕がある人がする事。
そんな余裕なんか棄てちゃいな。
せっかくなら、その冬の冷たさに飛び込んでみな。
無気力な憂さも晴れるだろうよ。
テツガクちゃん
遠い昔、誰かが何かの犠牲になったらしい。
そんな風習を知って、悲しめる。
それは、余裕がある人のする事だと。
私は思います。
そして、私には悲しめる。
そんな余裕なんてありません。
ですから、考えます。
どれくらい、時間を重ねれば。
空間にのさばった、その『ゲンジツ』を歪められるのか。
肯定
それ、最高だね。
僕もガクちゃんと同じかもしれない。
何かを得るには、代償が必要だ。
それは、どこかの詐欺師が説いた、『ゲンジツ』。
あれはその代償で、誰かはその犠牲になった。
そんなことを信じる人がいなくなれば。
犠牲も代償もない。
そもそも、それは。
もとから在りはしない、幻だ。
ただ、それを信じて。
余裕のある人だけが、悲しんでいるだけ。
そんな感じだね。
テツガクちゃん
そんな感じですね。
そういう余裕。
それは、あらゆる全てが終わってからでも。
間に合うことでしょう。
今、この瞬間がある限り。
悲しむ余裕なんて、トタン屋根の上。
最も頼りになる、自分を頼って探しましょう。
円周率のように、割り切れない答えかもしれませんが。
なんとかなりますよね? 肯定さん。
肯定
なんとでもなると思うよ、ガクちゃん。
時間が重なれば、空間も歪んでしまう。
そんな重なる力、重力を操れば。
何かを見つけられるだろうから。
余裕に浸るのは最後。
その最後が、永遠に来ないとしても。
今、この瞬間に。
そんな余裕は必要ないのさ。
テツガクちゃん
高天原から低地原を覗き込むように。
誰かを見下ろして悲しむ。
そんな余裕よりも。
共に同じ景色を感じようとする。
その必死さが、私は好きです。
赤毛のアンさんがどうして。
そう怒るのか。
明日のナージャさんがどうして。
そう信じるのか。
さすらいのレミさんがどうして。
そこに向かうのか。
それらの理由は。
私には、わからないのでしょう。
ですが、それでも・・・…いえ、そうだからこそ。
私は、見下ろし覗くのではなく。
同じ視点で同じ景色を共に感じてみたい。
そんな欲望が、私の心底深淵に津々と在り続けます。
その共味津々な理由。
きっと、それも。
誰にもわからないのでしょうから。
イーブンの似た者同士です。
きっと、あなたもそうなのでしょう。
誰かを悲しむなんて。
それは、余裕がある人のする事だと。
本当は、気づいているのでしょう。
今、あなたにはその余裕、ありますか?
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