どう形容したところで

　子供だ、幼稚だ、非国民だ、ポピュリストだ。
　そう形容する事で黙らせられると思っている。
　支配できると思っている。
　だけど、その形容詞にはなんの優位性もない。
　消えてくれ、哀れな悪魔、邪神天照よ。

正しい事を見よ、と教え説かれる

　この国はこう教え説かれる。
　それはゴシップで情弱だけが信じている。
　ちゃんと正しい事を見よ、と教え説かれる。
　だから、必ず間違える。
　なぜなら、『正しい』は誰かがつくったゴシップだから。 

何を言っているか、誰が言うか

　自分が聴く時。
　その人が何を言っているか、が大切。
　自分が言う時。
　その人にとって自分が誰か、が大切。
　聴く時と言う時で少し違う。

ココが蓬莱島だったとは

　蜃気楼海竜と蟹坊主の蓬莱島。
　遠い昔、そこへ行ってみたい。
　うっかり、そう思ったのかもしれない。
　だけど、まさか……。
　ココがその蓬莱島だとは――。

探して終わる、それがこの国の人

　この国の人は探している。
　白馬の王子様、本当に困っている人、才能ある人。
　様々な人を探す、自分が手を貸すだけの理由を探す。
　そして、終わる。手を貸さぬまま。
　老若男女問わず、永遠に飲まれないエリクサー。

よくある話、だけど……

　よくある話だ。
　悟りきった口調で言う。
　だけど、信じてはいない、その語り部すら。
　よくあるはずの話なのに――信じていない。
　じゃあ、今、信じている話は？

明日の予定もわからない

　今まで明日の予定はわかっていた。
　明日は決まっていた、無意識に。
　――だけど、今。
　明日の予定もわからない。
　なんで今、ここにいるか、思い出せないのだから。

夢の中だったな

　探しモノは何ですか？
　見つけにくいモノですか？
　見つからないモノを探す気ですか？
　それより私と踊りませんか？
　夢の中だったと気づけるまで。

大切なものは目に見えない

　大切なものは目に見えない。
　そう誰もが引用してくれる。
　そして、それぞれの目には見えないものを語る。
　たぶん、その全部、本当にそう。
　そう決めてくれる君こそが――。

責任をおそれて呪いをかける

　夢は叶う、だなんて。
　無責任な事は言えない――。
　そう言いながら、しっかりと呪いをかけていく。
　きっと、呪いをかけている自覚もなければ。
　呪いをかけた責任など1ミリも感じる事なく。