2017年6月16日金曜日
お勧め映画 第9回目『アイデンティティー』
個人的お勧め映画
今回は『アイデンティティー』です。
この映画の簡単な内容です。 死刑囚マルコム・リバースの罪を問う再審議が行われようとしていた。
彼は多重人格障害の疑いがある。
一方、大雨の夜に町外れのモーテルに足止めされた11人の男女が何者かに次々と殺されていく。
このモーテルで起きる不可解な殺人事件の犯人は誰か?
こんな感じのサスペンス映画です。
監督はジェームズ・マンゴールドさん。『3時10分、決断のとき』もこの監督さんですね。
個人的お勧めポイント
1、11人の不思議な共通点
2、見えない力か、ただの殺人か? 揺れる展開
3、引き込まれる前半から加速する後半
1、11人の不思議な共通点
物語が進み見えてくる11人の共通点。
それは『5月10生まれ、名前にアメリカの州の名前を持つ』という共通点です。
例えば、
主人公、エド・ダコタはダコタ州。
ジョージ・ヨークのヨーク一家はニュー・ヨーク州。
このように、登場人物11人が5月10日生まれで、名前が州に関係している、という設定です。
大雨の夜、モーテルに集まった共通点を持つ11人の男女。
そこで起きる不可解な殺人。凄くミステリアスだと思いませんか?
2、見えない力か、ただの殺人か? 揺れる展開
1で紹介した共通点を持つ11人。
そして、このモーテルで起きる殺人が実に不可解。
犯人の痕跡がなく、唯一あるのがモーテルの部屋の鍵。
それがいつも遺体のそばにある。その鍵の番号が徐々に小さくなっていく。(9→8→7という感じに)
11人以外に誰かいるのか?
それとも11人の中の誰かが犯人なのか?
もしかして、呪のような見えない何かが殺してるのか?
犯人の目的はなんなのか?
そういうのが全く見えず、痕跡もないため、そこから見えない何かの力じゃないか? と思わせます。
3、引き込まれる前半から加速する後半
前半は時系列が少しバラバラで、そこに引き込まれると思います。
映画はマルコム・リバース審議のシーンから、大雨の夜のモーテルへシーンが変わります。
メインになるモーテルの部分の始まりは、ヨークがモーテルに事故にあった妻を抱えて入ってくるシーンです。
それがこのように流れていきます。
事故の後にモーテルに来たヨーク。
事故が起こる前にヨークの車がパンクした。原因はハイヒールだ
そのハイヒールはある女性が車から落としたものだ。
パンクを直そうとするヨーク夫婦。そこへ車が突っ込む。
その突っ込んだ車の中では……。
と言う感じに時系列が少しバラバラになっています。
簡単に全体が流れるのではなく、戻ったり全然違うシーンが入ったりして、普通じゃないぞ、と言う印象です。
そして、話が後半に進むと展開は加速します。
ある程度、人も減り、残りのメンバーもパニックになっていきます。共通点などもわかり、遺体と一緒にある鍵と番号。更に不可解な現象などで一気に後半へ加速します。
最後に
この映画の武器は、共通点を持つ11人の男女という設定に、そこで起きる完全な殺人ですね。
あまりにも完全な犯行で、更に犯人の動機も全く見えないので、本当に目に見えない力なんじゃないか? と思わせます。
共通点を持つ11人、って部分も、それで選ばれ、見えない力に次々に襲われてる、と思ってしまいますね。
しかし、ちゃんとしたラストも用意されていて、ただ不可解な出来事では終わらないのが素晴らしいと思います。
ちょっと複雑な映画なので、一回では理解できないかもしれませんが、何度か観れば内容が理解できると思います。
逆に2~3回観ても楽しめる映画だと思います。
共通点を持つ11人の男女がモーテルに集まり、そこで起きる不可解な殺人。
犯人は人か、見えない力か? そして、殺人の目的は何なのか?
それを知りたければ、是非『アイデンティティー』の本編をご覧ください。ちゃんとしたラストがあなたを待っていますよ。
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