2017年10月25日水曜日

人は誰しも魔法使い


テツガクちゃん
 肯定さん、もし魔法が使えたらどうしますか?
 

肯定
 なんか『おジャ魔女カーニバル』みたいな話だね。
 もし魔法が使えたらか……。


 質問に質問で返して申し訳ないんだけど、逆に『人は誰しも既に魔法を使っている』としたらどうかな?


テツガクちゃん
 えっ……ちょっと待ってくださいね……。

 …………
 ……  

 肯定さん、駄目みたいですよ?

 指を鳴らせばコーヒーが出るかと思い、指を鳴らしましたがコーヒーは出ません。
 人は魔法を使えませんよね?


肯定
 ああ、そういう魔法ですか。
 たしかに、テツガクちゃんのイメージする魔法とは違うかもしれないけど、それでも僕は『人は誰しも魔法使い』だと思っているよ。
 
 例えば、昨晩テツガクちゃんは、僕と一緒にステーキを食べたじゃない?
 なぜステーキが食べられたの?


テツガクちゃん
 なぜって……。
 私が「ステーキが食べたい」と言ってお肉を用意して、レシピを見て焼いたからですかね?
 特にこれといって、疑問になる要素はないと思います。


肯定
 そう、始まりはテツガクちゃんの頭の中のイメージ。
 そのイメージが実際目の前に現れ、テツガクちゃんの胃袋に収まったよね?

 でも本来、頭の中のイメージは、境界を越えて現実化することはないはずなんだよ。例え、それがどんなものでも。
 
 だけど昨晩、そのイメージは境界を越え、ステーキは現実のものになった。
 これって見方によっては、『魔法』と呼べるのではないかな?


テツガクちゃん
 な、なるほど、そういう考え方もありますね。
 それで『人は誰しも魔法使い』ということですか?

 そういう視点だと、『もし魔法が使えたら?』という質問の印象が薄かったですね。
 だって、既にそれを使っていて、改めて「どうする?」と訊かれても困りますよね。


肯定
 いやいや、そんなことないよ。
 ごめんね。僕が逆に困らせてしまって。

 『もし魔法が使えたら?』という質問にも、ちゃんと僕なりの答えがあるんだよ。
 僕なら魔法をたくさん見つけて、それを広めるかな。
 いい意味での詐欺師として、そうニール・キャフリーの様に。


テツガクちゃん
 『人は誰しも魔法使い』という考えを広める、ということですね。

 でも、魔法をたくさん見つける、とはどういうことですか?
 他にも魔法があるのですか?
 (詐欺師というのは穏やかじゃないですが……)


肯定
 さっきの例えは、料理だったよね。
 でも、魔法は料理だけじゃない。
 絵を描くことだって魔法と言えるし、歌うことや物語を創ることなども魔法と言えるでしょう。
 
 頭の中のどんなイメージでも、それが空想の境界を越えて実体化した段階で全て魔法と言えると、僕は考えているんだ。
 だから、たくさんのイメージを実体化させて、魔法を集めたいな、ってね。

 でも、これより大きな魔法もある。
 それはなんだと思う?


テツガクちゃん
 なんでしょうか……。
 
 あっ、指を鳴らせばコーヒーが出るとか!?
 時間やエネルギーを使わずにパッと物を出すのが、魔力の大きな魔法とか!?


肯定
 それ近いね! というより、テツガクちゃんは、かなり大きな魔力の魔法を既に使っているんじゃないかな?
 
 僕が考える大きな魔力の魔法と言うのは、『気づき』『創造』だね。

 テツガクちゃんの『時間やエネルギーを使わずにパッと物を出す魔法』というのは、テツガクちゃんが創った魔法の概念だよね?
 でも、なぜそれを創造できるの? 
 
 誰かに教わったわけでもないのに、なんで新しい概念を創造できるのかな?
 それを考えていくと、『想像力や創造力』と魔法は変わらないんじゃないか? と考えることができる。
 だって、どちらも無から何かを生み出しているじゃない。 

 そして、それに『気づける』ことも魔法と言える、というのが僕の考えなんだ。


テツガクちゃん
 『気づき』と『創造』が大きな魔法ですか?
 
 たしかに、肯定さんの肯定テツガクで「魔法は既にあるのではないか?」という『気づき』から『創造』された『新しい魔法という概念』を見ると、そう思えますね。
 
 何かに気づき、それを創造するのが大きな魔法。
 それが『気づき』と『創造』ですか。



肯定
 そうだね。
 これまでも『第七感』では、『もし、フォースがあるとしたら?』と考え、そこで気づいた要素をまとめて『創造』したのが『第七感(思考)』で、これが僕の中で『フォース=第七感(思考)』というものを創った。
 
 そこから、誰かが創った魔法という概念を探すのではなくて、自分で魔法の存在に気づいて、それを創造すれば魔法は見つかるんじゃないか?
 そんなことを考えて『人は誰しも魔法使い』としたけど、どうだろう?


テツガクちゃん
 面白いですよ!


 『魔法とは何か?』と考え、自分にとっての魔法に気づけば、それを創造することができる。
 そう考えれば、『人は誰しも魔法使い』と言える。

 
 肯定さんは、出来るだけたくさんの魔法を見つけ、それを広めるのが『もし魔法が使えたらどうしますか?』の答えということで、それは素晴らしいですよね!


肯定
 ありがとうー。
 人は『既に魔法が使えるんだよ』ということに気づいてもらって、新しい魔法を創造してもらうことは凄く難しいと思う。
 
 だけど、それがたくさんできたら最高だよね。

 それが出来るなら、是非いい意味での詐欺師になりたいね。
 目指せニール・キャフリーです。

 あっ、そうだ。

 この後、喫茶店にコーヒーを飲みに行こうか?
 これも魔法だね。会話の中のコーヒーが、これから境界を越えて実体化するはずだから。
 それを確認に行こうよ。
 
 その答えは、テツガクちゃんが使う『自分の運命を変える魔法』次第。
 僕の自由意志が送る運命。それにガクちゃんの自由意志は、僕にどんな運命を送るか。





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それでは、また次の機会にお会いしましょう。




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 多くの人は砂漠でオアシスを探している。  平和ってオアシスを信じて、求めて彷徨う。   隣にアマゾンがあっても、砂漠の中で探す。  今、本当に欲しいもの、ITを忘れかけながら。  砂漠のオアシスなのか、豊かな水源があるアマゾンなのか。