肯定
いよいよ、基本の話は最後です。
これまでは、とりあえず物語を動かす為だけの試運転です。
1章から作り始めた自分だけのエンジン。
そして、『伝えたい気持ち』が大切と紹介した3章。
今回はその伝えたいと思う力の源になる、燃料の話です。
テツガクちゃん
燃料ですか……。
私ならどのようなものが燃料になるのでしょうか?
肯定
ガクちゃん、今食べたいものは?
テツガクちゃん
ステキなステーキです!
肯定
それだよ。それが燃料に変わるんだよ。
そのステキなステーキ。その素晴らしさを伝えたい。
誰かと共感したい、と思わせるようなもの。
好きなもの、ともいいますが、別に好きじゃなくてもいいんだよね。
『これは危ないな』とか『こうなったらどうしよう』とか、そういう燃料でもいいんだよ。
テツガクちゃん
そういうものでいいんですか!?
それなら、旅や音楽も燃料になりそうです。
意外と身近にある、なんてことないものが燃料になるんですね。
肯定
そうだよ。
身近にあって、なんてことない『当たり前』だから燃料になるんだよ。
特別なことで特別なことをするのは当たり前。
なんてことないことで、なんてことないことをするのも当たり前。
どちらも同じ当たり前。
でも、毎日続けるのなら、なんてことない当たり前の方がいいよね。
エンジンも毎日動かしたいから、その燃料も身近なものの方がいいよね。
でないと、続かないからね。
そして、様々な燃料を集めることも大切なんだよ。
テツガクちゃん
様々な燃料ですか?
それは広い視点で探しましょう、ということですか?
肯定
その通り。これだけ、という狭い視点じゃなくて。
ともて広い視点でたくさんの引き出しを作れば、きっとそれは助けになるから。
旅、音楽、野球、映画、なんでもね。
様々なことに興味を持つ。
それが燃料を探すのに大切なことだね。
そうすれば、様々な燃料を混ぜて、自分だけの燃料が作れるよ。
テツガクちゃん
自分だけの燃料ですか! ステキですね!
ですが、混ぜてしまっても大丈夫でしょうか?
私の理性が混ぜ過ぎ注意、と訴えています。
肯定
とてもいい理性を持っているね。
その通り、混ぜ過ぎには注意が必要だね。
だけど、『どうしてもやりたい』と欲望が訴えるのなら。
それを尊重した方がいいね。
大切なことを決める時は欲望に訊ねる。
細かいことを決める時は理性に訊ねる。
それが適材適所かもね。
テツガクちゃん
たしかにそうですね。
失敗するのは当たり前。
注意しながらも、当たり前を恐れず突き進む。
失敗を恐れず、欲望のまま突き進む。
それが心得ということでしょうか?
肯定
そう、物語の描き方はただの心得。
それに気づけたら完璧だよ。
身近にある、なんてことない燃料をできるだけ多く集める。
集めた様々な燃料をブレンドして、自分だけの燃料を作って、自分だけのエンジンを動かす。
それが唯一無二の物語の描き方という心得です。
あなたの欲望が違う道を求めるのなら、そちらへ突き進みましょう。
自分だけの心得を探しに。
それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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