心があらわれる。
その言葉に何を思うのか、それは人それぞれで。
目には見えない心が、目の前に表れた気がした隣で。
他の人は心を洗っていた。
ほんの少し不可思議で面白いすれ違い。
肯定
ガクちゃん、心が『あらわれる』って。
どういう意味だと思う?
テツガクちゃん
そうですね……。
心が洗われる。
そんな感じの出来事を表現する言葉でしょうか?
肯定
おっ、さすが、ガクちゃん!
それが、心が『あらわれる』という言葉の意味だと思うよ。
でも、ここに違う景色を見た人がいてね。
僕は心が『表れる』という景色を見ていたよ。
だから、ずっと疑問に思っていたんだよ。
みんな、心を洗濯するように使うから……。
表れた想いを洗っちゃうの? って。
テツガクちゃん
心が目の前に表れた、と思っていたら。
周りは心を洗っていた。
それは、面白いすれ違いですね!
ですが、同じ光景を見ていたのかもしれませんよ?
『洗われた心が表れた』とすれば、どちらも同じじゃないですか!
肯定
あっ、たしかに!
影の形は違うけど。
それを照らす光は、みんな同じという感じだね。
同じ光が何を照らすかで、伸びる影の形が変わる。
照らされた、『あらわれる』。
その影に、どんな『あらわれる』を見るのか。
言葉の世界って。
発音だけでは見えないし、気づけないことがあるよね。
それらを巧みに操れたら、凄い奇術師になれそう。
どんな当たり前も騙し欺く。
そんな詐欺師のような奇術師のような。
そんな存在。
あなたの当たり前と誰かの当たり前。
形は違っても、同じ当たり前。
その当たり前を巧みに操って。
何か、面白い伝説の軌道を描いてみませんか?
それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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