明日が明日である。
そんな保障はない。
また明日、会える。
そう信じていた明日は。
今では微塵の欠片もない。
肯定
僕は、いろんな明日を信じてきた。
それは、時代によって全く違った。
今じゃ。
昔、信じていた明日は。
もう信じられないほど。
まるで、何かの夢のように。
変わってしまった。
ホント、信じた明日が来るなんて。
そんな保障はないね。
まさか。
こんなに遠くまで来るなんて。
想像も予想もしなかったから。
それも、詮無きことだけど。
テツガクちゃん
いったい、どんな幻だったんですか?
昔の肯定さんが信じていた。
永遠に辿り着けない、明日という幻は。
肯定
そうだな……。
遥か昔、遠い彼方銀河系。
そこにあったはずの。
僕の学生時代。
そこで出逢った、友達。
その時は、また明日も会えるって。
信じていた、当たり前に。
だけど、そんな明日は。
今、この瞬間では夢のよう。
いやいや。
今じゃ、自分がそこにいたなんて。
全く信じられない。
それほど、遠くまで来てしまった。
テツガクちゃん
そうですね……。
驚くほど、遠くまで来てしまいましたね。
昨日が信じられなくなるほどに。
きっと、明日なんて。
そんなもの。
永遠に辿り着けません。
ですから。
信じていた、明日が。
本当に明日とも限りませんね。
肯定
限らないね、全く。
だから、本当に。
死という終わりがあるなんて。
そんな幸せな保障もない。
嫌な夢を見たって。
全く別の朝に目覚めて。
違う誰かとして、今を過ごしていく。
そんなことに気づくと。
ちょっと……いや、かなり嫌な感じ。
借り物の身体、時間というよりは。
借り物の記憶という感じ。
それは、凄く嫌だけど。
仕方ない。
時々、眠るのが恐くて怖くなる。
最近、ガクちゃんから聞いた。
『アマガミ』の話。
それから、僕が出逢ってきた。
ステキな作品の記憶。
それらがない、別の誰かの朝に。
目覚めてしまわないかと。
ちょっと心配している。
だけど、きっと。
大丈夫だよね?
テツガクちゃん
おそらく、大丈夫です。
なぜなら、明日は。
永遠に辿り着けないからです。
それに、肯定さんが眠ってしまっても。
ほんの少し先行する私が。
ワガママな好奇心ドリフトで。
振り回してしまいますから。
安心して、眠って。
夢を見てください。
また目覚めた今で。
一緒に走りましょう。
描きかけの償いの途中を。
橘さんと絢辻さんを忘れてしまう前に。
大丈夫です。
お互い、どんな今にいても。
気づいてしまいますから。
きっと、あなたにも覚えがありますよね?
明日、また会えると。
疑うことなく信じていた、日々が。
信じられないほど遠くに感じる、今。
明日が明日という保障はありません。
死という終わりがある保障もありません。
ですから、今、この瞬間に。
できる限りの全速全開の速度で。
向き合っていたい。
そんな気持ちの温度、伝わるでしょうか?
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