2020年12月2日水曜日

騙されるのなら


 どうせ騙されるのなら。
 腐った夢、100均に並ぶ、ファッキンドリームなんかよりも。
 本音に騙されたい。
 いつかなんかじゃ、許されない。
 今、この瞬間じゃないとダメなんだ。





否定
 せっかく騙されるのなら。
 ファッキンドリームなんかよりも。
 本音に騙されたい。

 100円均一、100均に並ぶ、ファッキンドリーム。
 100円ほどの代替品なんか。
 100万消えても、100億の紙切れで元通り。

 つまり、それは……。
 要らないのさ。
 替えが利く、腐った夢なんか。
 掃いて棄てるほどに溢れている。


フィロソフィー
 つまるところ……。
 夢は、みんな似たものになって。
 だから、失っても、消えても、元通り。
 
 誰が願っても、誰がやっても。
 同じになるのなら。
 持たない方がいい、ということですか?


否定
 だいたい、そんな感じかな。

 お伽の国に行けば。
 ほぼ、夢が見れるのだろう。
 でも、みんなが見れる夢を。
 
改めて、自分が覗いてもね。

 私が欠席したとしても。
 その席には、違う誰かが座り。
 やっぱり、夢を見るのだろう。

 そんな腐った夢に。
 騙されるのはごめんだよ。


フィロソフィー
 たしかに……。
 ちょっぴ、物足りないですね。
 やっぱり、特別でないと。
 自分だけを待っているものじゃナイト。

 そう考えると。
 本音はステキですね。

 夢は替えが利きます。
 だけど、本音は、八不可思議あっても戻りません。


否定
 わかっているね、ソフィー。
 そうさ、本音は不可思議ほどの紙切れ。
 それが、いくら積み重なっても。
 戻らないのさ。

 私は今、聴きたいのさ。
 今、この瞬間に『炎』がないとダメなんだ。

 やりかけの欲望が
 重なってく部屋で
 永遠の今を見る 炎のように

 だから二人は
 もう、ただの友達じゃないんだ
 
 そう思えてきて。
 そう信じたいから。

 いつかなんかじゃ、ダメなんだ。
 今、この瞬間じゃないと。
 本音は今じゃないと、満足できないから本音なんだ。

 腐った夢なんか。
 忘れて棄てられるのが。
 お似合いでちょうどいい。


フィロソフィー
 私は探偵ではありませんが。
 否定さん……昔、夢に酷いことをされましたか?

 そう、私の本音が訴えています。
 きっと、そうなんですよね?


否定
 ハハハ、半分あたりで半分はずれ。
 というか、私の言い分が伝わらなかったようだね。

 夢は酷いことなんか、していないのさ。
 人を騙し欺くのが、夢なんだから。
 惑わされて、気づけば、砂漠の真ん中。
 そんなことは、当たり前なんだよ。

 そして、本音も同じこと。
 貫いて、気づけば、誰もいない氷河のど真ん中。 
 これも同じ当たり前。

 それなら、どうせなら、せっかくなら。
 私は誰もいない氷河のど真ん中の方が。
 好きなのさ、『炎』の温かさに気づけるから。

 砂漠じゃ、水の冷たさしか気づけない。
 そのまま、さめない夢もさめてく。
 まあ、さめてしまう夢なんか。
 ニセモノだと思うけどね。


フィロソフィー
 なるほど……。
 否定さんの本音の底は深いですね。
 そう簡単には、全貌が掴めません。

 ですが……それが、とても面白いです!

 せっかくですから。
 続きを聞かせてください。
 
 腐った夢。
 あのファッキンドリームは、トタン屋根に置いて。
 忘れ棄ててしまいましょう。
 それが、お似合いの特等席じゃないですか。

 そして、私達は。
 浜辺の先の海、その近くにあるという。
 古ぼけた食堂、新月のすぐ下。
 ローストビーフが自慢の食堂で。

 自慢を食べながら。
 本音で語りましょう。
 そうです、炎のように。

 もう、私達は。
 ただの友達じゃないのですから。

 できることはなんでも。
 今、この瞬間に、やってしまわないと満足できない。
 そんなクイーンを知っている、私達は、もう。

 あなたもご存知ですか?
 ひどく暑い冬に、99冊の本を買った。
 99人の英雄達の行方を。

 その答えに宿る、クイーンこそ。
 毎秒が伝説の。




それでは、また次の機会にお会いしましょう。








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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。