全てがどうでもよくなって。
幽かに、本当に幽かだけど。
何か、自分の本心が本音で。
これは、最高だ、と。
誰かに認められなくても思えるもの。
遂に、それが信じられるようになった時。
待ち焦がれた、『世界の始まり』がステーキを焼いて待っている。
誕生パーティーを開くために。
肯定
昔、紅茶を飲んでる、『世界の終わり』に出会った。
あの時のように。
どこか変だな、と幽かに感じている。
今、この瞬間。
きっと、その感覚も。
ちょっとゆるやかに。
だいぶやわらかに。
かなり確実に変わっていくだろう。
積み重なっていくのが、わかってたんだろう。
積み重なっていくのが、わかってたんだろう。
その先で、待っているのは――。
テツガクちゃん
ステーキを焼いている、『世界の始まり』ですね!
肯定さんはいつから。
『世界の始まり』が、ステーキを焼き始めた事に。
気づいたのですか?
肯定
まだ、それが本当か。
それは、わからないけど。
かっこいい英雄さんに、憧れを感じなくなった時かな。
1%に賭けて。
99%の逆風を楽しんでしまう、ヒーロー。
凄くかっこいいし。
成し遂げると思うし。
そうなって欲しいと思っている。
でも、もう憧れは感じない。
凄くかっこいいけど。
僕には、その真似ができない事。
それを知っているから。
テツガクちゃん
真似をする必要なんてないと思いますが。
肯定さんには、何ができないのでしょうか?
1%に賭ける事ですか?
肯定
僕にできない事はね。
全てを楽しむ事。
それは、僕には無理。
1%に全てを賭ける事。
それは、今まで、0でも全てを賭けてきた。
そんな僕達には、賑やか過ぎる数字だよ。
だって、1もあるんだもん。
だって、1もあるんだもん。
事実、今、この瞬間だって。
やっぱり、0さ。
だから、これからも。
この0に賭けるよ。
テツガクちゃん
たしかに、私達は0に賭け続けましたね。
まるで、世界には私達しかいないような。
そんな日々を積み重ねてきました。
それに比べたら。
1%は満員御礼のライブハウスですね。
賑やかで楽しそうです。
0の中で全てを楽しむ。
それは……英雄さんにだって。
難しい事かもしれません。
難しい事かもしれません。
ですが、それは、どうでもいい事ですね。
トタン屋根の上に。
トタン屋根の上に。
何も楽しくない、何も楽しめないから。
出会える何かや、できる事もありますから。
肯定
そう、放り投げてしまえば。
アイスクリームみたいに溶けてしまうね。
僕達は。
紅茶を飲んでいる、『世界の終わり』に出会った。
そのお蔭で。
可能性を含む数字が0になったけど。
数字が表す事ができるのは。
ただの幻想だから。
可能性とか数字とかもどうでもいい。
可能性とか数字とかもどうでもいい。
今の僕は、何も楽しめないけど。
どうでもいい。
英雄さんのようにできない事も。
どうでもいい。
この先も、成功なんてしないだろうけど。
どうでもいい。
今までどおり、零が行進する道を歩き続けるのだろうけど。
どうでもいい。
きっと、君達には永遠にわからないだろうけど。
どうでもいい。
全て、どうでもいい。
幽かに、本当に幽かだけど。
何か、自分の本心が本音で。
これは、最高だ、と。
誰かに認められなくても、そう思えるもの。
遂に、それが信じられるようになった時。
楽しいとか楽しめない事とか。
面白ほどに、全て帳消しになる。
そこで、『世界の始まり』が。
ステーキを焼いて待っている気がする。
きっと、僕達は。
待っていてくれた、『世界の始まり』すら。
追い越してしまう速度で、突き抜けるから。
誕生パーティーには参加できないけど。
きっと、あなたなら。
誕生パーティーまでには間に合うでしょう。
どこか変だな、と。
首をかしげ立ち止まった、分かれ道。
待ち焦がれた、始まりと終わりが待っています。
そのどちらに出会っても。
それは、最高な事です。
その二人に出会った僕らは。
そう思います。
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