キングの素質は。
必ずしも絶対的な力とは限らず。
何もなくても、誰も認めなくても、時代に支持されなくても。
彼女が貫く限り、私は信じている。
相方こそがワガママ・クイーンで。
私こそが愚か者のキングだと。
テツガクちゃん
気づいてしまいました! 私!
キングの素質。
それは、必ずしも絶対的な力ではないことに。
才能とか宿命、様々な力。
それらがあるから。
キングになれるとは限りませんし。
それらは、キングの素質ではありません。
肯定
たしかにそうかも。
例えば、野球の盗塁王だね。
足が速ければ盗塁王になれる、とは限らない。
盗塁の技術が高ければなれる、とも限らない。
鈍足では盗塁王にはなれない、とは限らない。
足が速ければ警戒され、高い技術が必要になる。
一方、足が遅ければ警戒が緩み、隙が生まれる。
盗塁のキングになる素質は。
絶対的なものではないね。
もちろん、盗塁王に限らず。
本塁打王だって同じで。
誰よりもランニングホームランが打てれば。
一本もスタンドに飛ばさなくても本塁打王。
テツガクちゃん
きっと、そうです。
キングになれる、その素質は。
絶対的なものではありません。
誰よりも頂点に近い人をキングと呼ぶのなら。
どんな原点でも頂点を取れます。
どちらも同じ。
一つの点という星ですから。
肯定
そうだね。
コレクターな牡牛座や誇り高い獅子座。
支配欲が強い山羊座だからなれる。
というわけでもないよね。
どんな星座でも頂点を取れる。
それに頂点を取っても。
キングになれるとは限らない。
それが、ややこしく、厄介な問題で。
絵、物語、あらゆる全てで。
絶対的で圧倒的な力を手にしても。
眺めのいい景色を見れるわけではない。
圧倒的な力。
それを理解できる誰かがいなければ。
ただの落ちこぼれで。
もし、不運にもキングになれたとしても。
追いかけてくる新しいキングの影に脅え。
自分が手にしているものを疑い始める。
そんな姿が本当にキングなのか、と言われたら疑問だよ。
だから、ガクちゃんが気づいたように。
キングの素質は、『存在と同時に存在しない』。
そんな力かも。
素質というラベルに気づいたガクちゃんは。
その下に、どんな刻印を見たのかな?
テツガクちゃん
私が見た刻印は……。
もし、キングを目指すのなら。
頂点を取る素質ではなくて。
原点を見続けることでしょうか。
原点も頂点も同じです。
ですから、原点を失くしてしまったら頂点も取れません。
最初に『キングになりたい』と思える、ワガママ。
その我がままな原点がないとキングには近づけません。
本当は、原点の中に頂点が既にあります。
その当たり前、原点。
ワガママは誰もが持っているものです。
忘れやすく見失いやすい、そんな原点の我がままです。
ですが、そのことがわかっていれば。
失くしても探せます。
そして、またどこかで出逢うでしょう。
様々な詐欺師が狙っても。
原点だけを忘れなければ。
あっという間の加速で置き去りです。
WAGAMAMA、四つ揃ったAは、不戦神話のAですからね。
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