2022年6月28日火曜日

誰かという鏡に何を歌う?


 あらゆることは知っているのに。
 自分のことは何もわからない『Mr.ジョーンズ』。
 もし、自分探しをしたいのなら。
 誰かに何を思い、どう感じるのか。
 そこに探しモノがある、誰かは自分を映す鏡だから。





テツガクちゃん
 気づいてしまいました! 私!

 誰かの窓に自分の影が映るのだとしたら。
 今、私が気づいてしまった。
 その先に、気づいている肯定さんがいることに。


肯定
 わかるよ、わかるよ。
 バッチリ完璧にわかっている。
 えっと、つまり……どういうことかな?

 ガクちゃんが速過ぎて。


テツガクちゃん
 その疑問符と速度です!

 私の疑問符に気づいた肯定さんがいて。
 私を追いかける肯定さんの速度がある。

 そういう大きな輪です。
 そうですね、極端といえば――。


肯定
 誰かを極端だという人ほど。
 極端な人はいない、というアレですね。

 なるほど、このことか。
 誰かと会話する時。
 相手の瞳、その窓の鏡には自分が映し出される。

 だから、誰かに向かって言うことは。
 全て自分に言っているのと同じ。
 そんな感じ。

 だから、さっきのは。
 気づいてしまったガクちゃんがいるのなら。
 その先には、何かに気づいてしまう誰かがいる。

 そういうこと?


テツガクちゃん
 さすが、肯定さん。
 全く以て、その通りで、いつもどおりです。

 その大きな輪のエンジンが。
 繰り返し廻り続ける。
 これも一つのロックンロールですね。

 誰かと接して、自分自身を知っていく。
 そういうヒットナンバーです。
 曲名は『自分探しの名探偵、Mr.ジョーンズ』でしょうか。

 あらゆることを知っている名探偵なのに。
 自分のことは何もわからない。

 鏡に誰かが映っている。
 それはわかっているのに、それが誰かなのかわからない。
 そんな鏡の主を探す、『Mr.ジョーンズ』の物語。
 それを歌ったものです。


肯定
 なんかいいね、その歌。
 たしかに、これはステキなヒットナンバーだよ。

 自分を探す『Mr.ジョーンズ』か。
 意外とみんなそうなのかもね。

 誰かという鏡を覗いて。
 そこに映る、影の正体を知ろうと必死になる素人。

 そのことに気づくなんて。
 やっぱり凄いよ、ガクちゃん。
 めちゃ速で面白い。


テツガクちゃん
 ありがとうございます。

 ですが、本当に凄いのは肯定さんですよ。
 だって、私の凄さに気づけるのですから。

 私が何かに気づく。
 その先で肯定さんが違うことに気づき。
 私もその先で、また何かにきっと気づく。
 そんなロックンロールです。
 終わらない延長戦です!

 誰かを素晴らしい、と思えるのなら。
 その誰かも素晴らしいですが。
 その素晴らしさに気づける自分もとても素晴らしい。

 誰かをたいしたことない、と思うのなら。
 その誰かの小ささに気づけるくらい、自分も小さく。
 だからこそ、大きくなりたい前向きな秘めた想い。

 誰かは自分を映す鏡。
 そこに映る影に、あなたは何に気づき歌いますか?
 そのロックンロールは。
 とてもステキで大切なものです。

 どんなことを言っても。
 それは、ステーキな歌です。
 何れ、時代だって動かすヒットナンバーです。

 ですから、遠慮なさらず歌いましょう。
 思ったように感じたように。
 前でも後ろでも、楽でも悲でも。
 好きも嫌いも、全てをいつくしめば。
 それらは同じ一つの力です。

 誰かという鏡に映る、自分自身のために。
 あなたは何を歌いますか?




それでは、また次の機会にお会いしましょう。












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無関心は希望

 好きの反対は無関心。  そんなたわ言、誰が言ったのか知らないが。   今の私からすれば無関心は希望。  今まで気づけなかった、その未知は。  愛しの故郷、待ちきれない今は夢の今。