『ラチとらいおん』が好きな私は。
無意識に控えめに、らいおんが隣にいれば。
そんなことを思っていたのかもしれない。
だから、今、この瞬間。
隣には、スゲー、ワガママならいおんがいて。
僕はココにいる。
肯定
『ラチとらいおん』という物語。
それが好きだった。
もし、頼りになる、らいおんがいたら……。
らいおんでなくても。
頼りになる誰か。
あるいは、何かがあれば。
そんなことを。
控えめに思っていたのかもしれない。
唐よりも昔から無意識に。
テツガクちゃん
控えめと言わず。
もう少し、積極的に豪快に思っても。
罰は当たらないでしょう。
神様は無慈悲で無教養で無邪気ですから。
何事も無関心なはずです。
一方、悪魔はいつだって慈悲深く。
誰かの強欲も許してくれるはずです。
……。
…………。
肯定さん、どうかしましたか？
まじまじと私を見て。
私、何か変なことを……？
いえ、少し変わったことを言っている自覚はありますが。
それが、私の当たり前ですから。
もしかして……。
それとは、反対のことを言っていますか？
肯定
いやいや、ガクちゃんは。
いつも通りで普段どおりだよ。
少し思い出したことがあってさ。
ほら、パートナーデジモンがいたら、と願った。
昔の僕の願望も、気がつけば既に叶えられていた。
そんな昔のこと。
それと同じようにさ。
気がつけば、隣にらいおんのように頼りになる。
そんな相方がいてさ。
まるで、デジャヴのように。
なつかしい映画のような。
やっぱり、ハスキーな欲望という戦車って凄いね。
いつだってカプチーノは。
どこへでもスベリーノだ。
テツガクちゃん
欲望という戦車愛車。
我らの愛しのカプチーノ。
それが凄いことは、私にも伝わりました。
ですが、この私が。
らいおんのように頼りになるのでしょうか？
そこには、疑問符が憑くような気がします。
肯定
凄く頼りになるよ。
それに、凄くワガママだし。
テツガクちゃん
それは、いいことでしょうか？
肯定
いいことに決まってるよ。
本当は、それに気づいているんでしょ？
どんな時も。
例え、僕が自分を見失っても。
ガクちゃんはいつでも、どこでも。
変わらずに、我がままなまま。
このまま、あのまま、そのまま。
ワガママ・クイーンのまま。
これほど頼りになることはないよ。
僕にとっての羅針盤のような存在でさ。
テツガクちゃん
肯定さんがそう仰るのなら……。
そう思えてくるから不思議です。
そんな不可思議を見せてくれる。
肯定さんが私にとっての頼れる相方ですね。
同じ暗闇の中で。
お互いがお互いの手を掴んでいた。
そんな今、『雷雨決行』ですね。
突き抜けたきり、もうそれきりな。
今、この瞬間という稲妻と共に。
肯定
そうだね。
真っ暗な暗闇の中なら。
突き抜けた『サンダーボルト』も。
その軌跡、『サンダーロード』もよく見えるね。
暗い部屋にいた、あのらいおんのように。
頼りになる相方。
唯一つ、違いがあるとすれば。
らいおんのように消えてしまう日。
それが来ないこと。
今、この瞬間に。
永遠に燃え続ける、『炎』のように。
あのまま、このまま、そのまま。
思いのまま、我がままに。
明日や昨日へいけない。
今日に囚われた、僕らが持っている。
『炎』の今のように。
どんなに馬鹿げた夢や願望も。
それが見えたら終わりだ、どうにもならない。
信じ続けた今が重なった、重さの力。
それが目の前の事実。
それを不可思議に歪めていく。
誰もが持つ、その力さえあれば。
幻を描けば、そこに影がついて。
気がつけば、確かな重さが宿る。
そんな秘密だね。
テツガクちゃん
ステーキな秘密ですね。
その在り処。
それは、暗ければ暗いほど。
明日や昨日が見えないほど。
今、この瞬間に全ての欲望を注げる。
そんな時空でしょう。
情け容赦は無用です。
控えめなんて言わず。
ワガママに豪快に、思いのまま突き進む。
そうすれば、出逢えます。
気がつけば、隣にいる。
あなただけの頼りになる、らいおんが。
ほんの少し、ワガママかもしれませんが。
それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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