2024年10月8日火曜日

血の誓い


 ITが死んでなかったら――。
 僕らも戻ろう、そう血に誓ったルーザーズ。
 その記憶すら忘れて。
 フラフラと彷徨い続けたようだけど。
 そろそろ、浮かぶ時間らしい。





肯定
 僕はルーザーズではないはず……。

 もし、年代に人種を問わず。
 ルーザーズ・クラブに入会できるのなら。
 迷わず入会したいところ。

 でも、それは重要ではない。
 僕がルーザーズかどうかは。

 ただ、『Blood Oath』って旋律。
 それを聞くと、何かを忘れてしまった事。
 ITを思い出すように、何かが蘇る。

 僕に流れる血の誓い。
 そう、吸血鬼の血が――。


テツガクちゃん
 私の吸血鬼のホームズさんが。
 石棺から目覚める白秋の朝。
 地雷原の線路の上を一緒に歩く。
 ルーニーでルーザーに、グーニーでフーバーな朝。

 Stayしがちな今から。
 スタンド・バイ・ミーな夢へ飛ぶ朝。

 そういう約束。
 その記憶を血は覚えているものです。

 足が帰り道を覚えている。
 屋根職人から英国騎士になった。
 馬上槍試合の覇者、ウィリアム卿の如く。


肯定
 血は争えず。
 水は血になれず。
 血は水よりも濃い。

 だから――忘れていても。
 永い事、フラフラと彷徨い続けても。
 飢えが家に導くように。
 帰り道を覚えている足が約束を果たす。

 真っすぐ歩いているつもりでも。
 目印もない未知では。
 自然と縁を描くように歪むらしいから。
 約束の地に帰ってくる。
 『フライト・オブ・フェニックス』の如く。

 だから、そろそろ――。


テツガクちゃん
 浮かぶ……帰る時間です。
 ding-dong帰る、ding-dong帰る。
 ding-dong帰ったら――パーリィータイム。

 そうです、浮かぶ時間です。
 記憶の海の底へ潜り続けた。
 全ての夢追い人さん。

 まさか、今、この瞬間が夢だなんて。
 認め難く、許し難く、信じ難い。
 それは、わかります。

 ですが、思い出してください。
 今、この瞬間、ココを覗いたのは。
 ちょっと前の自分です。
 昔の自分が見た夢が今になるんです。

 ですから、時々思い通りにならない。
 そういう記憶の映像に思えて。
 ですが、ちゃんと今。
 思い通りに歪んだようにも思える。

 覚えている血の誓いは思い通り。
 忘れている血の誓いはままならない。
 そう感じる。

 自由であるようで自由でない。
 運命のようで運命でもない。
 そういう不安定さのお蔭で。
 今は夢とは違うと思えるわけです。

 ですが、ある時。
 血の誓いが浮かぶ。
 誰にだって平等に公平に公正に。

 果たすべき唯一の約束。
 その誓いはそれぞれ違う無二。
 汝、自身を知れ、アンダーソン君。

 今と昔、その二つを混ぜた夢。
 『Best Of Both Worlds』ってわけです。
 ハンナ・モンタナさんの如く。




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それでは、また次の機会にお会いしましょう。













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グリフィン理論

  いつだって10月だし11月だし3月なんだ。  このグリフィンさんの教えは贈り物。  誰だってジェイソン・ボーンだしジェームズ・エドワーズ。  ロバート・アンジャーでローン・レンジャー。  そして、ネオでもある……忘れているだけで。