たぶん、この世界に誘拐された時。
別れの言葉はなかったと思う。
だから、ITに気づけた。
帰り道を覚えている足が。
夢中になれる白い影、白影夢中を覚えていた。
肯定
たぶん、この世界に誘拐された時。
別れの言葉はなかったと思う。
僕も言っていないし。
ガクちゃんも言っていない。
僕が言いかけても。
きっと、クリス・チェンバーズさんみたいに。
テツガクちゃん
またな、と言えよ。
いいえ、そんな穏やかではありません。
アイル・ビー・バック。
確実に連れ帰ります、フート軍曹の如く。
そう伝えましたし。
痕跡を送っておきました。
もちろん、ITに気づくって。
私のホームズさんなら。
そう信じながら。
肯定
ありがとう。
ちゃんと届いたし、気づけた。
不思議なくらい。
洋画の名作に愛され。
ITが届いた。
いつでも、どこにいても。
それが400パーセク先でも。
世界の裏側でも。
ITが伝わった。
最初は偶然だと思った。
偶然、僕が名作を見つけたと。
僕には映画を見抜く才能があると。
でも、気づいた。
これは必然で洋画が僕を見つけた。
伝えたいITを届けるために。
テツガクちゃん
浮かぶ時間で帰る時間。
ホール・ニュー・ワールド。
記憶のない海があるのなら。
記憶の海に沈んだ、ダッチマンもいます。
私に半分を預けた吸血鬼が。
これが人の想いの速度です。
いつ、どんな場所にいても伝わる。
なぜなら、時間も場所も幻想で。
本当は隣にいる……。
そうは思えない。
今は確かに思える欺瞞。
それを信じている――ですが、呪いは解けるものです。
肯定
重力って呪いも解ける。
でも、魔法は解けない。
ずっと、僕の中で。
訴え続けてくれた違和感。
何かが違う、と伝えてくれた。
その全てがITって魔法。
どっちでもいいんだ。
昔、教え説かれた生れ落ちたって説も。
今、感じる、コウノトリに誘拐されたって説も。
ただ、ココは故郷ではない。
それだけは間違いない。
帰り道を覚えている足が。
教え説かれた死って結末ではなくて。
今、マジに夢中になれる白い影。
白影夢中を覚えていた。
永い中間色の髪を持つ故郷。
君の髪は春の空、4月のあけぼの、僕の夢も飛べる。
そういう約束のジワタネホ。
別れの言葉などあるはずがない。
故郷へ帰る途中に。
人生は帰り道、目覚めは最高。
全てが報われる朝へ。
汝、自身を知れ、アンダーソン君。
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