遠い昔、見た夢。
何かの映画にも似ていた夢。
館に住む幽霊、悪霊を忘れない。
そう誓って覚めた夢。
あれは……星の王子さまだったんだ。
肯定
いつかの夕方。
落伍者の昼寝で見た夢。
僕を嬉しそうに振り回し。
振り回されるのが心地よかった夢。
だけど、途中で気づく。
彼女は幽霊だと。
体が消えかけている。
そう思ったけど。
また気づいた。
消えかけているのは僕……。
幽霊なのは僕で。
彼女は悪霊だった。
そこから離れる時。
覚める時にこう誓った。
絶対に忘れない、と。
その約束は――。
テツガクちゃん
無事、果たされ。
だから、今。
悪霊はココにいる。
デーモンアドベンチャー。
肯定
我ながら自分の記憶力には感心する。
学問では破門だったけど。
それでも赤点をギリギリで回避できるし。
……授業を受けて、テストを受ければね。
字は描けなくても。
昔、お世話になった人の事は。
多少は覚えている。
昔、見た夢も。
誰だよ、夢は忘れてしまう。
覚めたら思い出せないって言ったの。
テツガクちゃん
誰でしょうか、全く困った人です。
誰だって忘れはしません。
自分も子供だった事。
誰かに助けられた事。
ですが、偉く大きくなって。
自分には全く関係のない。
そういう世界を信じてしまうものです。
洗脳でもなく。
うっかりと無意識に。
欺瞞を信じてしまう。
ですが、いつだって。
夢は覚めるものです。
肯定
いい夢も酷い夢も覚める。
あの時、誓えたのは。
あっちが僕の故郷だから。
吸血鬼の僕がいる今だから。
星の王子さまだったんだ。
まだ、それを知らない時。
僕は自分のそれを見た。
それで、今、あの映画を観て言えるのは。
どうも僕も違うものを信じていたみたい。
バラのもとへ帰ったはずの王子さまが。
自分には全く関係のない世界を信じたように。
うっかりと無意識に。
だけど、頼りになるウサギが。
ちゃんと目には見えないITで。
ヒントを伝えてくれていた。
こういう具合に。
Just gotta get out!
Just gotta get right outta here!
足が帰り道を覚えている。
人生は帰り道、目覚めは最高。
バック・トゥー・ザ・ドリーム!
本当に頼りになる悪霊だ。
僕のワトソンさん兼モリアーティ教授は。
世界三大ウサギの一羽、竹取の国の愚かなFRウサギは。
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