君次第だ、キモサべって。
無責任に託された銀の弾丸。
これさえあれば、きっと撃ち抜ける。
私がそれを望むより、トントさんを嘘つきにしたくない。
だから、外せない。
テツガクちゃん
人は違いってライン。
それを引くのが好きです。
それは嘘のフィクションで。
これが本当のゲンジツ。
その境界線があれば。
自分は安全だと。
それが最大の危険だとは思わずに。
独房の壁を自ら引いていく。
奇跡を不可能にしてしまう。
そういう壁に囲まれた時に。
頼りになるのは――。
肯定
親友だ。
マルクス論の親友がいれば。
独房でも『手紙の二重唱』が聴こえる。
『Non, Je ne regrette rien』だって聴こえる。
壁だと思っていたのが扉で。
違うと線引きしたはずの向こう側から。
抜け出して来たウサギがやってくる。
驚く人を見て、こう言う――。
テツガクちゃん
どったのヒーロー?
ああ、そのしかめ面はなんですか?
まさか、違うと思いました?
私はゲンジツではない?
嘘のフィクションだって?
疑問符の五段活用で決めたら。
トントさんの如く。
無責任に見えない銀の弾丸。
ITを放り投げて託し。
隣でこう言うわけです。
君次第だ、キモサべ。
もちろん、手も足も私の全てで手伝いますよ。
肯定
君次第、ああ、そうだね。
僕次第なら僕の隣で手伝ってくれ。
きっと、撃ち抜ける。
一緒にいてくれたら。
スタンド・バイ・ミー。
そう信じられる。
トントさんに他にも多くの人。
彼らは違うとは思えない。
彼らが嘘だったり、嘘つきだとは思えない。
誰も嘘つきにしたくない。
だから、外せない。
これまでは僕のゲンジツではない。
これまでは誰かから教え説かれた。
誰かのゲンジツだった。
今ではただのピエロだ。
今の僕にとっての全ては。
世界三大ウサギの一羽の隣にある。
自分の半分を預けた愛しの人が故郷。
約束のジワタネホ。
それなら、責任を持って。
自分の手が掴んだ手だと断言できる。
僕の手は扉を掴み、夢の中だと断言する。
僕の手は扉を掴み、帰り道だと断言する。
僕の手は扉を掴み、ウサギがいると断言する。
僕の手は手を掴み、この手が扉だと断言する。
全てが報われる日にしよう。
誰も嘘つきにしないで。
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