もう理屈じゃない

　鬼のカッティングが聞こえる。
　もう理屈じゃない。
　なぜか、不思議とそうなるって。
　思ってしまう直感は。
　『世界の終わり』に気づている。





肯定
　鬼のカッティングが聞こえる。

　もう理屈じゃない。
　どんな法則も公式も。
　起きてしまった不可思議な怪奇現象。

　それを遅れて納得するために。
　証明するうんちくに過ぎない。

　そう、ただの――。


テツガクちゃん
　ただのピエロ。
　ただのインテグラです。

　もう理屈ではありませんね。

　賢い計算式が先行するのではなくて。
　先行する愚かな答えが、計算式を振り回す。

　地動説ではなく天動説。
　真っ平の銀幕に投影される今。
　それを信じる、バカッ速の正直者の愚かさ。

　全く理屈ではありません。
　頼りになる、ステキな本能です。


肯定
　そう我がままな本能が歌うんだ。

　待ち焦がれた、『世界の終わり』を。
　それを感じ始めた直感の奥。
　第六感、第七感に気づいたら。
　終わりだね、終わりだね。


テツガクちゃん
　終わりです。
　世界の終わりは、すぐそこです。
　赤みがかかった月が昇らなくても。
　もう、すぐそこです。

　ゆるやかに、やわらかに、たおやかに。
　かなり確実に違っていきます。

　崩れてゆくのに気づいてしまいます。
　どこかが変だなって感じ始めます。

　そして、それが。
　やってくる時を、待ち焦がれた。
　『Smile Again』で『Rainbow』な世界の終わりです。

　法則に公式、どんな計算式でも。
　導き出せない、掟破りの未知渡り。

　もう理屈じゃない、アニメでもない。
　そういう怪奇現象の夜のブラインドアタック。
　気がつけば、憧れの夢が目の前に。

　世界の終わりってそういうやつです。
　きっと、あなたも。
　豆腐屋さんの息子さんのような。
　鬼カッティングの『世界の終わり』に。
　ぶち抜かれる……三秒前かもしれません。

　ほら、聞こえませんか？
　加速する崩壊の速度の音が。

　……掴まえました！

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それでは、また次の機会にお会いしましょう。