この器の小さな黒光宇宙。
その果ては8キロ先、往復で16キロもあります。
ですが、インベタのさらにインへ飛び込めば。
たったの8分で、向こう側のワンダーランドです。
なぜ、賢く待てるのですか？
肯定
もう待っていられないよ。
隣の火星へすら飛べない。
そんな賢さがつくりあげたITなど。
なんの魅力も浪漫もない。
器の小さな黒光宇宙など。
アウト・オブ・夢中だ。
テディ・ドチャンプ軍曹に続け！
真っすぐ進め、愚者！
テツガクちゃん
捕虜は射殺です！
賢さにひるむな！
冗談じゃありません。
果ては8キロも先です。
往復で16キロも待つのでは。
叶いません。
夢がミイラになってしまいます。
肯定
そう、諦めたミイラ展。
そんなものを開きたいわけじゃない。
今は無理だって、勿体ぶるような場所など。
たいしたとこじゃない。
綺麗さっぱりと。
信じた愚かさで忘れてやる。
白影夢中へ飛び込めば。
たったの8分で向こう側へ行けるんだ。
えっ、三途の川がある？
それも、忘れるのさ。
そのITは賢さがつくりあげ。
教え説いた、ただのピエロだから。
テツガクちゃん
ただのピエロです。
三途の川も黒光宇宙も白影夢中も。
ただ、白影夢中なら。
誰でもいつでも飛べます。
そこまで広くはありませんが。
何回でも終えては、始まります。
肯定
終わらない恐怖の四季だ。
法則も何もない、白影夢中。
だから、本当になんでもできる。
支配する罪と罰もないから。
今にゲンジツはなく、許されぬ夢もない。
テツガクちゃん
それがイヤなら待つことです。
それでも、今の中を。
真っすぐと進みます。
信じたように真っすぐと。
無意識にうっかりと。
偉い賢者がひいこら言いながら。
8キロ行って、また8キロ戻ってくる間。
愚者の私達は、向こう側で待っていることにします。
テディ・ドチャンプ元帥と楽しくポーカーをしながら。
美味しいクラブハウスサンドを食べて。
あなたもご一緒にどうですか？
人が持つ、ステキな三種の神器。
信じる愚かさ。
止まらない想像力。
ドリフトする好奇心。
これさえあれば。
何かが証明されるのを待つ必要などありません。
証明されていない、正真正銘の未知。
その上の5ヤードラインの攻防を制して。
今、帰還の刻です。
チャーリーさん、ホットドッグはまだですか？
えっ、あと5分ですって？
さっきは3分って……。
まあ、そんなことより。
態度が大きくて器が小さい。
偉く立派な黒光宇宙ですがね。
速度が気に入らないんです。
もっと速く、あっという間に。
全てをインテグラに変える。
そういう速度が欲しいんです。
いつだって、隣にいる白影夢中が。
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