ITを語るために経験するんだな？

　人は経験を重んじる。
　それで戦争について語るために。
　戦争を経験し、人は愚かだと結論づける。
　だったら――私は吸血鬼、ウサギが隣にいる。
　ただのウサギじゃない、私が吸血鬼だと覚えている。
　そういう世界三大ウサギの一羽。





テツガクちゃん
　この世界、この国の人は。
　経験を重んじているようです。

　ですから――。
　戦争について語るために。
　戦争を経験し、人は愚かだと結論づける。

　実に賢いご決断。
　賢過ぎてついていけません。


肯定
　マジで笑える。

　経験ではなく、想像で語ったら罰する。
　だけど、経験の全ては想像から始まる。

　戦争ですらそう。
　危機の想像から始まり――。
　それが本当になってしまう。

　全てがローマに続くのなら。
　全ては想像から始まる。

　それを語らせずに黙らせるなんて――。
　さすが、邪神天照の黒塗り欺瞞帝国。
　これは想像ではない、僕の経験に基づく証言。


テツガクちゃん
　イェア、それは経験に基づく証言です。

　ですが、それでも――。
　私の吸血鬼のホームズさんは止められなかった。
　愚かなFRウサギの私と同じだったから。

　そうです。
　私と同じ愚かさがあり。
　それをフルスピードで踏み続けた。


肯定
　なかなか速度が出なくて困るけど。
　今も踏んでいるよ。

　昔、ITは想像だった。
　幽かな幽かな想像だった。

　今、ITは経験になりつつある。
　幽かだけど、その気配を感じるようにはなった。

　僕は吸血鬼の愚者。
　隣にはウサギがいる。
　世界三大ウサギの一羽が隣にいる。
　我が愛しのワガママ・クイーン様が僕のジワタネホ。

　そう思うのが難しかった昔。
　今では昔を忘れるほど。
　もう信じずにはいられない。

　きっと、そう証言するために。
　想像を経験している途中。

　問題は――何を証言したいか？
　人は愚かだと結論づけたいのか。
　それとも――。
　ITは本当にいたと結論づけたいのか。

　犬に喰われて氷菓が本当にあった。
　そう知った僕なら当然、このウサギだって――。

　ウィンディゴか、スピリット・ウォーカーか。
　誰だって選べるし決められる。
　あるいは、新しい答えを思い出せる。

　キモサべ、君は決める。
　その目には見えない銀の弾丸で。
　運命って連結器を撃ち抜く事になる。
　迷わず、故郷へ向かって撃て、ガン＆ピース。

　そう伝えられるほど。
　吸血鬼の愚者はウサギを感じる。
　まさに、バニー＆ヴァンパイア。

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それでは、また次の機会にお会いしましょう。