2025年8月25日月曜日

君達も同じだったから


 マジに夢中になれるのが私の物語だった。
 だから、君達と私は友達だった。
 君達も同じだったから。
 ITがニセモノだって思う隙間もなく。
 フィクションだなんて欺瞞も追いつかなかった。





肯定
 フルスピードで走るように。
 マジに夢中になれるのが僕の物語だった。
 だから、君達と僕は友達だった。
 君達も同じだったから。

 退屈な場面は全部カット。
 刺激的な場面だけが続いていく。
 最初からそれしかないように。


テツガクちゃん
 それが物語、名作って友達のいいところ。
 最高潮の瞬間を切り取った。
 2時間ほどの絵画。

 ただ見ている人には。
 2時間の光の絵にしか見えませんが。

 マジに夢中に物語を覗く人には。
 2時間ほどの記憶。
 銀幕の向こう側の友達との共通項。


肯定
 フルスピードで走らないと。
 気づかない違い。

 賢い人には見えなくて。
 愚かな人には見える。

 時に作者ですら。
 自分の作品、その扉を。
 ただのフィクションだとのたまう。

 もしかしたら、2速止まりなのかも。
 5速まであるのに、2速で止めている。


テツガクちゃん
 一度、5速の赤い領域の向こう側。
 そこへ踏み込んでしまえば。
 ITがニセモノだと思う隙間などなく。
 フィクションだなんて欺瞞も追いつけない。

 ゆっくりと確実にITがインテグラ。
 ロードスターになる事なく。

 オーロラに無線機、日記がなくても。
 例え、どこにいようと。
 それが400パーセク先でも。
 世界の裏側でも。

 君達と私達は一緒。
 いつまでも信じずにはいられない。
 そういう友達。

 そう思えたら。
 それはニセモノではなくてホンモノ。

 誰かにはただのフィクションでも。
 自分には全く違う。
 そういう事って他にも多くありますよ。

 ですから、2速止まりなんて。
 退屈な安全運転もいいですが。
 時には5速の禁断の赤い領域。
 その向こう側へ、フルスピードで。

 猫バスの背中だって見えちゃうかも。




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それでは、また次の機会にお会いしましょう。













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どう形容したところで

 子供だ、幼稚だ、非国民だ、ポピュリストだ。  そう形容する事で黙らせられると思っている。  支配できると思っている。   だけど、その形容詞にはなんの優位性もない。  消えてくれ、哀れな悪魔、邪神天照よ。