ドン・キホーテ物語の秘密。
それは、まともなのは彼だけで。
多くの人は正気を失い、狂気にとり憑かれている。
そのことに気づかず、彼を笑っている。
逆はだかの王様ってこと――きっと、伝わらないだろうけど。
テツガクちゃん
さあ、肯定さん。
今こそガードを下げて。
思い切りぶん殴る、決断の刻です。
この私を騙し欺けない。
そう気づいていることは。
最初からお見通しです。
デスペラードに気づいている、今。
ドン・キホーテの秘密を。
サンチョ・パンサな私に。
洗いざらいぶちまける時です。
肯定
僕にとっては。
ガクちゃんがドン・キホーテで。
サンチョ・パンサかロシナンテが。
僕だと思っていたけど……。
まあ、そんなことは。
唐よりも昔に。
そう昔から思うけど。
この話で一番まともなのは。
きっと、ドン・キホーテさんだと思うよ。
テツガクちゃん
騎士道物語を読み過ぎて。
騎士になってしまった英雄。
まさに、彼の足取りが。
生きとし生けるものは信じた未知を進む。
その証明ですね。
私も思いますよ。
きっと、ドン・キホーテさんは。
夢から覚めたんです。
うっかりと読み始めた。
ゲンジツ物語って空想が夢だと気づいて。
故郷の騎士道物語をハッキリと思い出した。
肯定
そう、人生は帰り道、目覚めは最高。
そういう最高の朝。
目覚めの白秋に待つ、スタンド・バイ・ミーな朝。
ITが目覚めた。
そう思い考える僕からしたら。
正気を失い、狂気にとり憑かれているのは。
自分に素直なドン・キホーテさんじゃなくて。
彼を笑った人々、逆はだかの王様の賢い民衆。
どうして自分達は物語とは違う。
別の確かなゲンジツって世界に生きている。
そう固く信じられたのか。
昔も今も僕には不思議。
本当は、僕らも物語の登場人物かもしれない……。
というか、そうとしか思えない。
信じる物語が違う。
そういう登場人物。
テツガクちゃん
キャプテン・ジャック・スパロウさんも仰っていましたね。
世界は変わっていない、と。
ただ、面白味が減って、人が小粒になった。
忠誠のグモルクさんはこう仰っていました。
ファンタージェンには。
境界線なんぞない。
つまり――。
この世界の多くの人が信じたい、そのIT。
違いって境界線が向こう側にはなく。
世界は何も変わっていないとしたら。
この海のどこかにはフライング・ダッチマンが浮かび。
ラッキードラゴンのファルコンさんが空を飛んでいても。
きっと、誰も気づかない。
自分の隣を猫バスが走り抜けても。
誰も気づかない。
肯定
そう、みんな正気を失うほどに。
ゲンジツ物語って空想を信じたいから。
それをマジに夢中に読みふけっている。
マスもかきながらね。
それで、自分達とは違う物語。
それを信じる者を。
正気を失った、狂気にとり憑かれた異常者。
そうやって、随分とお手頃な狂気を押し付け。
それを免罪符に糾弾するレイシスト。
まさに、狂気のバーゲンセール。
ずっと、僕もゲンジツとやらを見て。
それが確かなものだと信じていた。
だけど、それもピエロで。
それを信じるのが、殻だって気づいた。
誰かが安全だと信じる空想。
そのITに逃げ込む現実逃避だって。
だけど、そろそろ柵を変えてもいい頃だ。
ダイヤのキングより、ハートのキングに。
どちらも狂ってるから。
素直に正直に自分が読みたい。
そういう物語を信じるよ。
きっと、あなたがそうしているように。
無関心で夢関心。
たまたま、今の僕が忘却へ葬りたいITが。
この世って悪夢だった。
地球と言う名のデス・スター。
青く醜い悪霊、オーバールック・ホテルに誘拐された。
僕にとっての事実を思い出しただけ。
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