2025年2月3日月曜日

それは嫉妬ではない


 この世、この国で語られる嫉妬。
 その多くは嫉妬とは程遠い欺瞞に過ぎない。
 おそらく、嫉妬対象だと思っていた名が消えたら。
 それは消えてしまうのだろう。
 もし、そうだとしたら、それはいかりだ。





テツガクちゃん
 この世、この国で語られる嫉妬。
 ですが、それは嫉妬だなんてものではなく。
 ただのいかりだと。

 気づいてしまった私のホームズさんに。
 気づいてしまいました! 私!

 さあ、今こそ、そのいかりを。
 この私に見えるように引き上げてください!


肯定
 いかって然るべき、いかりをあげよう。
 全てを忘れるために。

 嫉妬ってのは。
 自分にとって大切な人。
 その人の愛情が関係ない対象へ向く事。
 そういう、やきもちらしい。

 だけど、嫉妬だとすり替えられた事柄。
 そのほぼ全ては、その名前が消えたら。
 さっきまでの想いすら消えてしまう。

 そんなもの、嫉妬ではない。
 ただのいかりだ。

 自分の世界に関係のない誰かが来て。
 目障りだと感じている、自分のいかりだ。

 でも、もっと言うと――。


テツガクちゃん
 愛すべき自分。
 その自分の関心がどうでもいい。
 欺瞞の壁画に傾いている。

 洞窟の壁に映る影絵を見て。
 きっと、外にその主がいるはずだと思う。
 ですが、本当は外には誰もいない。

 それどころか。
 自分すら洞窟の中にはいない。

 それでも、壁に映る影絵を見ている。
 その影には主がいて。
 それが本当にいると信じている。
 完全無欠な50-50マンがいると。

 本当は信じてもいない事。
 それを私のホームズさんが信じようとしている事に。
 やきもきする私は、嫉妬しているのかもしれません。


肯定
 ありがとう、そうかもね。
 でも、違うかもしれない。

 僕もガクちゃんも。
 誰も恨み憎んでもいない。

 だから、50-50マンから何かを奪いたいなんて。
 思ってもなければ、考えてもいない。

 なぜなら、今の僕にとって。
 恨み憎むほど確かな存在じゃないから。
 ただのハロウィンのお面に過ぎない。
 ただのピエロだ。

 ただ、こう願っている。
 今すぐに僕の前から消えてくれ。
 この世界の全て。

 そして、在るべきITの。
 隣に目覚めてくれ、頼むから。

 いかりだ。
 たぶん、この世界が僕の前から消えた時。
 僕の奥から訴える、それも消える。
 嫉妬なんかじゃない、いかりだ。

 いかって然るべきだ。
 自分には関係のない誰かの活躍。
 関わりたくない人、その存在を確かにする電池として。
 隠したいかりを沈めたまま留まる。
 足枷のような現状など。
 いかって然るべきだ。

 今こそ、いかりをあげたら、旗も揚げろ。
 いかれ、いかれ、奪い取る世界に。
 飛べ、飛べ、白い影に。

 認める、僕も嫉妬しているよ。
 恨み憎むほどにワガママなウサギに。
 我が愛しの世界三大ウサギの一羽に対しては――嫉妬の情がある。

 でも、この世界にはない。
 あるのはいかりだ。
 こんなピエロを信じてしまった、自分に対するいかりだ。

 だから、こう命ずる。
 我が命と名において命ずる。
 今すぐに、僕の前からだけでいいから消えてくれ。
 人の話をすり替えてばかりの欺瞞など消えてくれ。

 それだけ、それだけだ。




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砂漠でアマゾンを探している

 多くの人は砂漠でオアシスを探している。  平和ってオアシスを信じて、求めて彷徨う。   隣にアマゾンがあっても、砂漠の中で探す。  今、本当に欲しいもの、ITを忘れかけながら。  砂漠のオアシスなのか、豊かな水源があるアマゾンなのか。