小学校に入学した時、爆発が起きた。
中学校に入学した時、爆発が起きた。
高校に進学した時……爆発は起きなかった。
それから、しばらく爆発は起きていない。
だけど、今一度、爆発が――。
肯定
昔、僕の世界は近所だけだった。
だけど、集団に放り込まれてから。
爆発が起きて僕の世界は広がった。
これまで知らなかった情報。
行ける場所は近所から学区まで広がった。
自転車がそれを可能にした。
小学校の6年間。
その爆発は可愛いものだった。
次の中学では――。
テツガクちゃん
同じ小学校と違う小学校。
様々な異文化が混ざり合う。
異世界のような3年間。
そういう具合でしょうか？
肯定
そう、最初の1年は。
でも、それに慣れた2年目からが凄い。
ここでの爆発で。
世界が一気に広がった。
正直、この時の規模に敵う爆発は。
この先にはないと思えるほど。
壁が吹き飛ぶ衝撃だった。
主に電子の妖精のお蔭だ。
高校では爆発は起きなかった。
全て予想通りで、期待の想像とは違って。
よくある期待外れ、それがその先まで続いた。
だけど、今、それの終わりを感じる。
再び大きな爆発が起こる――。
中学以来で中学超えの爆発。
世界を終わらせてしまう。
原爆が水風船に思えるほどの衝撃。
作戦の進発コードは――。
テツガクちゃん
ホール・ニュー・ワールド。
人と人が出逢うのは。
反物質が衝突するようなものです。
お互いの世界が消えたように思える。
ですが、本当は消えていません。
ただ、二つの世界が統合されただけ。
インテグラになったわけです。
ロードスターになる事なく。
黄色いFDに追い抜かれて、インテグラに。
ただ、違う記憶を持った人に出逢うだけ。
それだけで爆発が起きるんです。
何も変わっていないように思えますが。
確実に、その出逢いで世界が変わっていく。
今までできないと信じてきた。
そういう壁が消えて。
今まで迷わずできた事。
それを迷わせる扉が生まれる。
開けるべきか、素通りすべきか。
その先には――。
迷える恋ヶ窪さんに電子の妖精がいて。
嘆きの天使にハレンチ委員長もいる。
もしかしたら、私もいたり？
あるいは、これらの人はいなくて。
あなたが逢いたい人だけがいる。
とにかく、兎にだって角です。
今できないと思い信じているのは。
そういう壁の中にいるからです。
誰だって最初は不安に感じたでしょう。
漢字とか九九を覚えられるか。
ですが、その壁が扉だと気づき、次の部屋へ。
それと同じです。
今、逢えないと思えるのは。
何れ、爆発が起きます。
世界が大きく広がる爆発が。
それは、これまでも何度も起きましたが。
なぜか、起きた事を忘れて、退屈な欺瞞を覚え始める。
そして、それに染まりきった頃。
再び忘れるように、脱ぎ捨てるように。
爆発が起こる――本当は今、この瞬間ですら。
いつかの昨日に望んだ未来。
ですから、ハッキリと逢いたい人を決めましょう。
それがボソンジャンプの秘密です。
乗り物がなくても誰もがA級ジャンパー。
ウサギの私は吸血鬼のホームズさんが座標。
バニー＆ヴァンパイア。
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