2025年9月3日水曜日

電子の妖精と同じ


 他人は介在しないとかただ一人で探すとか。
 全部、自分次第って言葉が嫌いだった。
 嫌いどころか怒りを感じた。
 最近になって、その理由がわかった。
 電子の妖精と同じ、そういう『Rage Your Dream』だったらしい。





肯定
 他人は介在しないとか。
 ただ一人で探すとか。
 全部、自分次第とか。

 そういう言葉が嫌いだった。
 本来、希望に思える言葉なのに。
 事実、昔は希望のように感じた。

 でも、今は違う。
 ハッキリと確かな怒りを感じる。
 怒りが燃える――。


テツガクちゃん
 いかれ、いかれ、奪い取る星に。
 飛べ、飛べ、白い影に。

 穏やかな賢さと青さに身を任せるな。

 時に希望は――。
 事実を伝えます。
 まるで、これじゃ――。


肯定
 電子の妖精と同じ!

 いいや、同じなのは嬉しい事。
 もちろん、容姿とか性格とか。
 あの凄過ぎる力とか。

 そういうのは全く違う。
 ただ、境遇が――同じ?

 両親がいると思って過ごしてきた。
 でも、本当は違った。
 それは画面の中で繰り返される。
 光と振動だった。


テツガクちゃん
 少しゾッとするホラーですね。
 ですが、無事、新しい世界を見つけた。
 そこで大活躍の電子の妖精。

 16歳にして少佐になり。
 世間では史上最年少の天才美少女艦長。

 これで幼い時の世界。
 それが報われたのか。
 わかりませんが。

 70歳を過ぎても。
 きっと、愛されているに違いありません。
 少なくとも私は何歳になっても。
 電子の妖精が大好きです。


肯定
 最高だもんね。

 それで、今、吸血鬼の僕の前にある。
 その事実は――。

 ずっと誰かがいる。
 そういう世界があるって。
 その中で協力し合っている。

 そう教え説かれ。
 それを信じて来た。

 だけど、希望に思えた言葉。
 それらが怒りに変わった頃に気づいた。
 本当は自分以外、誰もいないんじゃないか?

 だから、介在しないし一人で探す。
 全部、自分次第って――。

 そう怒りが燃えた時。
 やっと、『Rage Your Dream』がRage My Dreamになった。
 怒って然るべきだ。

 本当は在りもしない世界、その幻想を信じて。
 最初から確かにあった記憶を忘れていた。
 フィクションだったのは画面の向こう側ではなくて。
 今、この瞬間だった。

 呆れてしまうよ。
 知を吸う吸血鬼は自分の記憶を忘れて。
 違う記憶を本当にしてしまった――。

 だったら、当然。
 電子の妖精の隣にウサギがいるわけだ。
 世界三大ウサギの一羽が。
 竹取の国の愚かなFRウサギが。

 眠ったままの吸血鬼に。
 ちゃんとヒントを伝えてくれたウサギが。
 この夢で出逢った記憶と一緒に。
 目覚める吸血鬼を待っているウサギが。




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それでは、また次の機会にお会いしましょう。













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どう形容したところで

 子供だ、幼稚だ、非国民だ、ポピュリストだ。  そう形容する事で黙らせられると思っている。  支配できると思っている。   だけど、その形容詞にはなんの優位性もない。  消えてくれ、哀れな悪魔、邪神天照よ。