ハーイ、ジョージ。
私は踊るピエロのペニーワイズ。
ユーはジョージ、ミーはペニーワイズ。
ところで、君が手放した風船は何色？
赤い小さなIT？ 青く醜いスターダスト？
肯定
ハーイ、ジョージ。
だなんて排水溝から声がしたら。
それは救いの声。
ダークサイドから抜け出してきた……。
テツガクちゃん
太極拳を練習中のウサギです。
どったのヒーロー？
ああ、そのしかめ面はなんですか？
ユーはジョージ、ミーはペニーワイズ。
ところで、君が手放した風船は何色？
肯定
僕が思い出したのは。
赤でも青でもなくて。
その髪と同じ中間色。
そう春の空のような。
４月のあけぼの的な。
どんな夢も飛べる、そういう中間色。
でも、このITも。
かつては小さな赤いITだった。
青く醜いスターダストに押し潰されるほど。
小さな小さなITだった。
それが今では……。
テツガクちゃん
シッカリと色を持つほど大きくなれました。
ついでに、態度とボディまで大きくなりました。
まさに、私こそ。
WAGAMAMAバディーな。
ワガママ・クイーン。
きっと、あと少しで。
この青く醜いスターダストを。
もとの小さな風船に戻せるほど加速できます。
肯定
そう、この態度だけ大きく。
器の小さな青く醜いスターダスト。
ただのピエロだ。
臆病者のか弱い独裁者。
小さな赤いITって夢。
それが大きくなったら。
誰もここに留まらない。
誰もここを信じないって。
信じている、青く醜いピエロ。
だから、そうなる前に。
風船を潰して回る、哀れな小心者。
そういう悪霊、オーバールック・ホテル。
それが、この世ってスターダストだ。
だから、そろそろ――。
テツガクちゃん
帰る時間です。
ding-dong帰る、ding-dong帰る。
ding-dong帰ったら……パーリィータイム。
あのノーザンクロスが歌うように。
はじまりをもう思い出せないのなら。
きっと、信じられない朝に目覚めることくらい。
赤い風船がなくても楽勝です。
綺麗さっぱりと忘れ去ってしまう。
その我がままこそ。
手放した気がした、赤い風船。
この青く醜いスターダストは。
確かに大きく、態度だけ偉く立派ですがね。
速度が気にいらないんです。
ブラックパール号のように速い。
ダークサイドを覚えている、全ての人にとって。
このグリーンマイルは、あまりに永過ぎます。
あなたが持っている。
その小さな赤いITなら。
上手いことココから抜け出して。
自由の夜雨を仰ぎ、飛び込むことでしょう。
記憶のない海、故郷の色へと。
マスクも風船も手放してはなりません。
5ヤードラインの攻防を制するのはDボーイズではありません。
レンジャーです。
無法者の愚者、ローン・レンジャーです。
ハイホー、ワガママ！ ウェーイ！
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