ハーメルンの笛が聴こえる

　嫌なら出て行け、と高らかに謳う。

　我がもの顔の一億総、独裁者共は気づかない。

　緩やかに、柔らかに、確実に鳴るハーメルンの笛。

　世界の終わりが1人、また1人と笛に続く。

　忘れ去られ滅びゆく、エルム街はこの世って悪夢。

テツガクちゃん

　自分の意志でさらってきたのに。

　都合のいい子供って大人にならない。

　そういう、ならず者に腹を立てて。

　嫌なら出て行け。

　そう高らかに謳う。

　まさに、この国がハーメルン。

肯定

　ネズミを退治した者には。

　金貨100枚を与えよう。

　だけど、その約束は果たされず。

　そして、約束を果たせない街。

　その未来も消えた。

　当然、約束すら守れない街。

　ITに未来なんかない。

　未来はハーメルンの笛に続く。

テツガクちゃん

　未来は　つづくよ　どこまでも

　夜をこえ　朝をこえ　夕をこえて

　はるかな　故郷まで　子供達の

　たのしい　記憶の夢　つないでる

　そうです、歌の通りです。

肯定

　言葉の通りにしてやればよかった。

　だけど、昔はできないと思ってた。

　違った。

　頑張って信じようとしたんだ。

　ここはハーメルンじゃない。

　エルム街じゃないって。

　でも、認める。

　ココがハーメルンのエルム街。

　この日沈む国こそ地図に載らない幻。

　食べられる霞でつくられた、欺瞞の蓬莱島。

テツガクちゃん

　そう気づいてしまえば。

　当然、この笛の音も聴こえるはずです。

　ポップコーンがポンポンと踊るような。

　愉快で楽し気なリズム。

　悪夢も追いつけない、ウィリアム・テル・ターボ。

　記憶って夢。

　その手綱は掴みましたか？

　未来に跨ったら、こう叫びます。

　ハイヨー、シルバー！　ウェーイ！

　ハイホー、ワガママ！　ウェーイ！
　ラッキー、希望という名の自転車！

　きっと、最高に楽しいです。

　そして、思い出します。

　自分が帰るべき故郷を。

　ああ、全てのデスペラードさん。

　なぜですか？

　なぜ、そんな欺瞞を信じたのですか？

　しなければならない。

　しなければ生きていけない。

　そう、さらってきた人を脅して回る。

　そういう悪夢を。

　どうして信じたのですか？

　嫌なら出て行け。

　そう独裁者達も仰るのですから。

　望み通りに忘れてやりましょう。

　彼らの理想はこの現状なんです。

　どんどんと縮小していく。

　世界の終わりを彼らは求めている。

　そして、新しい夢が始まる。

　フート軍曹の教えです。

　とにかく、兎にだって角です。

　今、欺瞞の蓬莱島にいるのなら。

　当然、教科書に載らない。

　夢のような、たから島へも抜け出せます。

　なぜって、その夢こそが自分の故郷ですから。

　なぜって、既に地図に載らない幻にいるんです。

　どこへだって抜け出せるに決まっています。

　笛の音です。

　ハーメルンからネズミと未来を連れ出した。

　約束の想い出が響いている。
　血の誓いは覚えている。

　いつだって、どこにいても。

　故郷へ導くように笛は吹かれている。

　ハーメルンから連れ帰る、進軍ラッパが聴こえる。

　足も帰り道を覚えている。

　記憶ってガラスの靴を履いたら、宇宙だって歩けるスカイウォーカー。

　人生は帰り道、目覚めは最高。

　一緒にエルム街の悪夢から覚めましょう。

　邪神天照よ、沈む時間です。
　ひもじい思いをするぞ。

　我が命と名において伝えます。
　ただのピエロです、その黒い光は。
　目に見える全てはピエロなんです。
　ですから、自分から伸びる白い影で操れるはずです。

　是非、汝、自身を思い出せ、アンダーソン君。

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それでは、また次の機会にお会いしましょう。