テツガクちゃんと肯定 2025年一覧










第892章
よろしく、2025


 蛇狩りのシーズン開幕。
 ダンボールに隠れていても見つけ出す。
 約束を果たしてもらうよ、毒蛇。
 今こそ君の牙が必要だ。
 帰るための切符、その切り札がスネーク。
 だから、よろしく、2025。


第893章
今なら迷わず、B-29に乗れる


 自己責任、自業自得、因果応報。
 この最強の免罪符を唱えたら。
 なんでも許される他責思考が邪神天照理論らしい。
 今なら迷わず、B-29に乗れる。
 ファットアス、リトル・ボーイで脱獄だ。


第894章
信じてほしい、だなんて言わない


 私を信じて、信じてほしい、だなんて言わない。
 別に信じてほしくもないから。
 代わりに一緒に信じるよ、ITを。
 世界って欺瞞は信じないけど、人が信じるITを信じるよ。
 一緒に全てが報われる今へ。


第895章
ガラスの靴は記憶の象徴


 なぜ、ガラスの靴は消えなかったのか?
 それは、ガラスの靴が記憶の象徴だから。
 記憶ってガラスの靴さえあれば。
 いつだって抜け出せる、今は昔、と。
 そうやって、二つの世界のいいとこどり。


第896章
責任を背負う男、クリス・チェンバーズ


 責任ある行動。
 それは権威ある人が語った事や。
 ドラマにアニメ、物語で表現される。
 失った損失を賠償したり補填する。
 そういう事じゃない、全然違う。


第897章
オスカー・シェル理論


 今、生きてる人は。
 人類史上の全死者数より多い。
 だなんて言って、物語を始めた。
 小さな巨人、オスカー・シェル氏は。
 とんでもなく先を知っていた。


第898章
ただのピエロだ


 誰もが覚えていて、本当は知っている。
 その事実、全能な破壊力は全てを暴く。
 マイク・ハンロン直伝の呪文。
 ただのピエロだ。
 そう、ITに向かって唱えるとITは真の姿を現す。


第899章
存在と同時に存在しない

 存在と同時に存在しない。
 私にだけ教えてくれた。
 キャプテン・ジャック・スパロウの言葉。
 それを人に伝えたら、顔を真っ赤に反論されたけど。
 その記憶すら存在と同時に存在しない。


第900章
具体的に滑り沈む

 人生は登山らしい。
 過去は具体的で未来は抽象的。
 もし、前へ進みたいのなら。
 抽象的であるしかない。
 だけど、この日沈む国は具体的に滑り沈む。


第901章
ガラスの靴で狙え、Best Of Both Worlds

 魔法に呪いが解けても。
 消えなかったガラスの靴。
 ITを履いたら二つの世界のいいとこどり。
 今と昔を混ぜた夢に生きる、『Best Of Both Worlds』。
 現代のシンデレラの名は――。


第902章
それは嫉妬ではない

 この世、この国で語られる嫉妬。
 その多くは嫉妬とは程遠い欺瞞に過ぎない。
 おそらく、嫉妬対象だと思っていた名が消えたら。
 それは消えてしまうのだろう。
 もし、そうだとしたら、それはいかりだ。


第903章
逆上がりもダメ、テストもダメ

 逆上がりできない。
 0点チャンピオンでもない。
 だけど、100点も取れない。
 もちろん、女の子にももてない。
 それで――どうして今にいるんだ?


第904章
歌に力があるわけじゃない

 魔法の呪文にたいした力がないように。
 歌に特別な力がある訳ではない。
 想いを込めて歌う人に力がある。
 英語が全くわからない私に誰が『Rock Star』か。
 伝えた、ハンナ・モンタナに力があった。


第905章
人は未来から過去に座礁した


 人は未来から過去に座礁した。
 確かに思える過去って座礁地帯には。
 様々な落し物があって、当然、持ち主もいる。
 どんなに信じ難いバカげた落とし物にも主がいる。
 サー・ジャック・マリックはシンデレラを見つけた。


第906章
人の愚かさは魔法の帽子だ


 人の愚かさは魔法の帽子だ。
 電子の妖精だって、嘆きの天使だって。
 迷える恋ヶ窪さんも出てくる。
 スモークマシンもバブルマシンも。
 タイムマシンに全自動にんでぃん皮むき器。
 なんだった出てくる。


第907章
透明なコートを忘れる

 人はいろいろ身に着けている。
 謎のマスク、覚えのない傷、ガラスの靴、魔法の帽子。
 それから――透明なコート。
 脱獄王、アンディ・デュフレーンさんも着ていたコート。
 それを自分も着ている事を忘れる――。


第908章
全ては水のように


 この世界は幻でつくられていて。
 その幻は水のように巡る。
 人の期待が気体として漂い。
 見えない液体が流れて来る。
 そして、それが固体になった時、人はITを認識する。


第909章
死体と同時に死人ではない


 デッドマン・ウォーキング!
 死人が、死人が歩いていく!
 そう仰ったパーシーさんは正しかった。
 確かにこの国では腐乱死体が歩いている。
 死体と同時に死人ではない――という事は?


第910章
浮かぶ時間だ


 『EYES OF SKY』か『A Whole New World』。
 それを聴く時だけ消える、目の前の記憶が消える。
 そして、浮いていく、浮上する感覚が伝わる。
 柔らかく温かいが誰かがこう伝える。
 「浮かぶ時間です」と。


第911章
大きな魚はいなかった


 そこには大きな魚がいる。
 そう思って信じてきた。
 人と人を繋ぐ世界って概念が。
 だけど、違った。
 ただ、それぞれの認識を持った人がいるだけだった。


第912章
嫌だから出て行くのさ


 嫌なら出てけ、だなんて。
 誰かに言われなくても出て行くさ。
 それで人が減りつつあるわけだが。
 そのしかめ面はなんだ?
 お前の望み通りだろう? 邪神天照よ。
 お前が大嫌いだから来ないのさ。
 大人しく消えてくれ。大人げないぞ。潔く腹を切れ。


第913章
テディ・ドチャンプ軍曹、君は天才だよ


 マイティはマンガだろ。
 スーパーマンは本物だ。
 本物に勝ってこない。
 テディ・ドチャンプ軍曹、君は天才だよ。
 それから、バーン・テシオ、君が正しかった。




第914章
星の王子さまだったんだ


 遠い昔、見た夢。
 何かの映画にも似ていた夢。
 館に住む幽霊、悪霊を忘れない。
 そう誓って覚めた夢。
 あれは……星の王子さまだったんだ。


第915章
記憶の海に墜ちて沈んでいる


 脱獄王は望んだ。
 記憶のない海に面した故郷に住む事を。
 それで記憶が過った。
 記憶の海に飛び込み、墜ちて沈んでいる。
 それが今の私だと。


第916章
ハーメルンの笛が聴こえる


 嫌なら出て行け、と高らかに謳う。
 我がもの顔の一億総、独裁者共は気づかない。
 緩やかに、柔らかに、確実に鳴るハーメルンの笛。
 世界の終わりが1人、また1人と笛に続く。
 忘れ去られ滅びゆく、エルム街はこの世って悪夢。


第917章
人には未知が必要だ


 日沈む国にいる愚者にとって。
 日出ずる世界にあるらしい。
 USAの国とか紅茶キングダムは未知。
 だから、眩しく見える。
 人には未知が必要だ。




第918章
夜に希望は見える


 サンタクロースが来るのは夜。
 ピーターパンが来たのも夜。
 女の子が飛行機を飛ばしたのも夜。
 ブラック・パール号が現れたのも夜。
 夜に希望は見える、邪神天照が眠った夜に。


第919章
ハンナ・モンタナを信じるよ


 独りじゃない、って誰もが言ってくれる。
 だけど、独り迷い始める。
 すると、こう聴こえる。
 You'll always find your way back home.
 ハンナ・モンタナ、君を信じるよ。
 現代に生きるシンデレラを。


第920章
爆発が起きた


 小学校に入学した時、爆発が起きた。
 中学校に入学した時、爆発が起きた。
 高校に進学した時……爆発は起きなかった。
 それから、しばらく爆発は起きていない。
 だけど、今一度、爆発が――。


第921章
昨日は突然やってくる


 昨日は突然、やってくる。
 アールグレイが飲みたいと思った、いつかの今。
 それが昨日すら過ぎ去った頃。
 アールグレイが来た、イエスタデイが来た。
 今は昔で、昔が今――これこそ偉大なるダントンさん直伝の......。


第922章
星の王子さまは本当にいたんだ……


 星の王子さまは約束を果たした。
 そして、彼まで約束を果たした。
 彼らがいる世界に気づいてしまった、私達には。
 こう言うしかできない。
 星の王子さまは本当にいたんだ……。


第923章
ドラえもん、やっとわかったよ


 私がお世話になったのは。
 説教臭いドラえもん。
 道具に頼るな!
 それが彼の代名詞。
 今さら、やっと、その理由がわかったよ。


第924章
イエスタデイ、君を信じるよ


 全ての悩みが消えていくような。
 そういう昨日があったけど。
 今は悩みに留まっている。
 あれは幻だったのか、そう思える。
 だけど、イエスタデイ、君を信じるよ。


第925章
スプーンなんてなく、大きな魚もいない


 生まれてすぐITを教え説かれる。
 そして、ITを信じる集団に放り込まれ。
 スプーンと大きな魚を信じ始める。
 だけど、ある日、ふと思い出す。
 スプーンなんてなく、大きな魚もいない。




第926章
閉じて開く


 閉じて開く。
 心を閉ざしたんじゃない。
 心が開いたんだ。
 ただ、その先がこの世界ではなかっただけ。
 自業自得よ、世界が人にした事が世界に返ってくる。


第926回『閉じて開く』より


第927章
人は人を信じる人の心に生きている


 人はこんな世界に生きていない。
 もちろん、今って特異点にも生きていない。
 人は人を信じる人の心に生きている。
 だから、私の住人名簿には。
 ニセモノがいなくて、ホンモノだけが並ぶ。


第928章
砂漠でアマゾンを探している


 多くの人は砂漠でオアシスを探している。
 平和ってオアシスを信じて、求めて彷徨う。
 隣にアマゾンがあっても、砂漠の中で探す。
 今、本当に欲しいもの、ITを忘れかけながら。
 砂漠のオアシスなのか、豊かな水源があるアマゾンなのか。




第929章
ロコモーションは進むよ、どこまでも


 ITは目には見えない。
 楽し気なメロディーで加速していく。
 英語がわからなくても、どれだけ過ぎ去っても。
 まだまだ走り続ける、頭文字Kのロコモーション。
 どんな事も忘れてしまうほど加速していく。


第930章
君には見えて、君には見えなかった


 スウィーニー・トッドには見えなかったけど。
 彼女には見えていた、最初から。
 そう、ベンジャミン・バーカーは気づく。
 彼女が差し出した復讐の味で。
 その味で、世界が歪むのならば……。


第931章
デビルとドクロ、どっちが表で裏だ?


 自分には良識と常識があるから、簡単に表裏がわかる。
 桐が表で、竹と橘に500が裏だって。
 じゃあ、デビルとドクロ、どっちが表で裏だ?
 愚者の私はこう答える。
 裏表のない素敵なコインだと。


第932章
羊を描いてくれない?


 ITは突然やってきて。
 こう言う、「羊を描いてくれない?」と。
 多くの人は描かない。
 そして、そのまま忘れてしまう。
 だから、起きてなさい、いつ主が戻るか分からない。


第933章
毎日が奇跡だから信じられない


 毎日が奇跡なのよ。
 それに鍵穴を探す少年は答えた、奇跡なんか信じない、と。
 鍵が合う鍵穴を見つけられたら、それは奇跡でしょ?
 その答えに少年は黙るしかなかった。
 毎日が奇跡だから気づけなかっただけで。


第934章
君は正しいよ


 そう素直に思って、そう正直に明かす。
 すると白衣を着た集団がこう返す。
 それは君の記憶違いで、思い込み、決めつけだと。
 そうやってすり替えようとするけど――。
 君は覚えている、君は正しいよ。


第935章
B-29が悲劇を落としたと思ってた


 まだ何も考えていない頃。
 B-29が悲劇を落としたと思ってた。
 違った。
 それを落とされても、まだ自業自得だとのたまう邪神天照。
 その醜態が許せないほどに悲しかった。


第936章
小麦畑


 風に揺れる金色の道は故郷へ続く。
 その道はやわな稲穂ロードとは違い。
 踏まれても踏まれても、真っすぐな小麦ロード。
 マキシマス、君は復讐だと言ったが、違うって知ってる。
 君は真っすぐ帰り道を進んだ、二つの夢を叶えてから。


第936回『小麦畑』より


第937章
サー・ジャック・マリックは覚えていた


 彼はイエスタデイを覚えていた。
 だから、サー・ジャック・マリックになれた。
 案外、誰もがそうなのかも。
 どこか違う今でつくられた、ITの記憶。
 ITを覚えていたから、ITを表せた。




第938章
バオバブが情熱のバラ


 ビジネスマンは教え説く。
 バオバブは悪の象徴だと。
 星を壊してしまうから。
 だけど、気づいた、バオバブは情熱のバラで。
 誰もが金網の中でITを育ててる、英雄にあこがれて。


第939章
イエスタデイの中にいる

 みんな、今に生きている。
 そう誰かに教え説かれ。
 明日を信じ始める――。
 だけど、本当はイエスタデイの中にいる。
 確かに思える全ては昨日。


第940章
ITは影のように過る


 めくらでもつんぼでも。
 ITは白い影のように過る。
 黒い光では照らせないIT。
 星がきれいなのは…。
 花がかくれてるからだ。


第941章
たった1枚の絵が……


 その家族は『ザ・ニューヨーカー』って雑誌に住んでいて。
 たった1枚、1コマに生きていた。
 それがいつの間にか。
 愉快なフィンガースナップと共に1枚の画面にやってきた。
 1937年から飛んできた、アダムス・ファミリー。


第942章
ブルータス・ハウエルの教え


 無実の罪で死刑になる男が言った。
 蜂のように突き刺さる憎しみを感じる、と。
 正直な男に素直な友達は返した。
 俺達を感じろ、お前を憎んでいないよ。
 感じるだろ?
 素直な男、ブルータス・ハウエルの教え。


第943章
名作は友達


 名作は友達。
 それがすぐれていようが、有名だろうが。
 自分にとっての友達だと思えなければ。
 ただのピエロに過ぎない。
 だけど、ピエロが友達に思えたら――ITが名作。


第943回『名作は友達』より


第944章
デッカード・ショウ文法


 よく言うよな。
 前者になりたければ、後者になれ、と。
 意味がわからなかったが、今になってわかったよ。
 カモがゲームを支配している。
 冴える、デッカード・ショウ文法。


第945章
ビジネスマンにできたのだから


 日沈む国のビジネスマンは言う。
 大切でないものが大切になった。
 そうやって、この黒塗り欺瞞帝国はつくられた。
 当然、自分にだってITができる。
 大切だと教え説かれた事が、ただのピエロだった、と。


第946章
くだらないよな


 死んだ魚の目で大人が言う、くだらないって。
 それに顔を真っ赤にした人が返す。
 くだらなくない! くだらないのはお前!
 お決まりのパターン、今なら違うって言える。
 くだらないよな、だから――。


第947章
太陽が輝いて見えるのは、星を所有しているから


 偉い人は言う。
 太陽が宇宙を照らしている。
 黒い隙間を残しながら、都合よく星々だけを照らしている。
 だけど、愚者の私は違うって気づいている。
 太陽が輝いて見えるのは、星を所有しているから。


第948章
夢の宣伝を信じたさ


 夢の宣伝、宣伝文句を信じたさ。
 あれだ、”夢を掴め”って。
 でも鎌倉で仕えてた、昭和でも仕えてた。
 日出ずる世界でリンゴがつくられた時も。
 愚者、ブラックで。愚者、粉ミルクは?
 ……そろそろ頃合いだろう。


第949章
ジャスミン姫は正しかった


 法律が間違っている。
 そう気づけたジャスミン姫。
 彼女は正しかった。
 だから、新しい世界がやってきた。
 外側じゃなくて内面を見抜いたから。
 二人でホール・ニュー・ワールド。


第950章
出る杭は打たれるというけど……


 出る杭は打たれるって聞く。
 されど、出過ぎた杭は気づかれない。
 壁か空に同化しているから。
 そう気づけたら――自分に打たれた杭に気づいた。
 吸血鬼の愚者を狭い箱に打ちつけたのは邪神天照。


第951章
Once Upon a Dreamだったな


 君を知っている。
 いつか夢の中で君に振り回された。
 君の隣にいた時の輝きを覚えている。
 いつかの夢の中で見たように。
 今夜、幽霊のように消えて、再び浮かぶ。


第952章
オトナってピエロになれたんでしょ?


 人は不思議な怪物になりたがる。
 多くの人はオトナってピエロになる。
 ITは18歳、20歳になれば誰だってなれるらしい。
 だったら30歳を過ぎたら――好きなお面をつけよう。
 そうやって、ココに来たのかも。


第953章
コモドゥスほど慈悲深くない


 『グラディエーター』って映画に生きた。
 ルキウス・アウレリウス・コモドゥスほど。
 私は慈悲深くないし、努力家でもない。
 ああ、愛しのルキウスさん。
 なぜだ、なぜ、そこまで頑張った?


第954章
シンデレラ・スピリット


 あらゆるヒーローの中で。
 最も強い魂を持っていたヒーロー、シンデレラ。
 彼女は徹底的に無関心を貫いた。
 そして、夢関心に全てを注ぎ込んだ。
 誰にだってできる簡単な事、だから難しい。


第955章
星の王子さまですら、忘れるんだ


 あの星の王子さま。
 バラのもとへ帰ったはずの。
 リトルプリンスですら忘れかける。
 いったい、自分が誰なのか、を。
 だけど、ちゃんと思い出せる――。




第956章
見なくていい人を見てしまう


 人は見なくていい人を見てしまう。
 金色の小麦畑を見る、その眼の主。
 マキシマス・デシムス・メリディアスより。
 ローマを想う、ルキウス・アウレリウス・コモドゥス。
 彼を見るべきだったが、マキシマムを見てしまう――。


第957章
カイロ・レン、そうだよな


 やるべき事はわかってるけど。
 そうする勇気と自信がない――。
 ホント、そうだよな、カイロ・レン。
 知ってるし、わかってる。
 だから――決めた。


第958章
人生2周目以降の方はお断り


 一度きりの人生だって信じて来た。
 だけど、他人を観察していると。
 明らかに2周目以降の人がいる。
 簡単に人を斬れる、斬るのに慣れた人が。
 そういう人生2周目以降の方はお断り。


第959章
マイク・ハンロンがいた


 ITを観てから苦しい時、辛い時。
 隣にはマイク・ハンロンがいた。
 メガネをかけたエディ・カスプブラクもいた。
 バットを持ったリッチー・トージアも。
 そして、こう繰り返す、「ただのピエロだ」と。




第960章
要求はたった一つ


 よりよい社会とか面倒な事は望まない。
 要求はたった一つ、滅んでくれ。
 私の前からだけでいいから。
 今すぐ消えてくれ、日沈む国の邪神天照よ。
 それだけ、それだけだが……それすら嫌なのは知ってる。


第961章
いいところは違って、悪いところは同じ


 それなりにこの国で過ごしてわかった事がある。
 いいところは違って、悪いところは同じ。
 全部、ワシが育てたけど、育てた責任は絶対に認めない。
 ワシは知らん、知らんぞ、そんな奴。
 ワシはこれだけ特別だ、欠点なら誰にだってある。


第962章
悪魔と契約したわけだな


 彼は気づいた。
 拳銃自殺をしようとした11歳の少年の秘密に。
 その街で起こり始めた異変に。
 ところが――彼女は悪魔と契約してしまった。
 だから、事なかれ至上主義を決め込もうとした。
 邪神天照の事なかれ至上主義を。


第963章
新しい名前を得た


 懐かしい人に手土産を届けた時。
 私は新しい名前を得た。
 その人は私に気づかなかった。
 名乗っても、隣の家の人だと思われた。
 怒って然るべき事かもしれない。
 だけど、私は笑った。
 私は――新しい名前を得た、ランドール・スティーブンス氏。


第964章
悪魔は扇動者を嫌う


 悪魔は羊を好む。
 だから扇動者を嫌う。
 なぜなら、自分が羊飼いの先導者で在れなくなる。
 そう固く信じているから、事なかれ至上主義を教え説く。
 それが、この国の人が手を上げられない理由。
 悪魔と契約しているから。




第965章
準備ができていなかった……らしい


 いくらでもITを観る機会はあった。
 だけど、観れなかった。
 探したけどITはなかった。
 忘れた頃、同じ場所にITがあって。
 観終えて気づいたのは――。
 準備ができていなかった……らしい。


第966章
ステェン・バイ・ミー


 この魔法の呪文は超・高難易度呪文。
 特にこの日沈む国におていは許されざる呪文。
 だけど、世界で最も愛される呪文。
 ステェン・バイ・ミー。
 この呪文で繋がっている、全ての季節が。


第967章
氷菓はあったぞ


 我が命と名において証言する。
 『氷菓』はあった、確かにあったぞ。
 2022年に見事に犬に喰われた、吸血鬼の愚者が。
 そう証言する。
 本当だったから、つまらないわけだ。


第968章
人の翼は鳥の翼とは違う


 最近になって思い出した。
 人にも翼はある、鳥の翼とは違うけど。
 空は飛ばない、代わりに宇宙を飛ぶ。
 記憶ってガラスの靴で新しい今日へ飛ぶ。
 今日どころか――世界を飛び越えてしまう。


第969章
ジョニーは戦場へ行き、吸血鬼はラインを越えてた……


 ジョニーだとは気づかなかった。
 ジョニーは誰かだと思ってた。
 戦場へ行ったジョニーとは違うって。
 だけど、預けた心臓に伝わる。
 ジョニーは戦場へ行き、吸血鬼はラインを越えてた。



第970章
フォースを感じる


 お前とわしの間にもある。
 どこにでもある。
 そのエネルギーが銀河を結びつけている。
 今さらになって、やっと感じ始めました。
 ありがとうございます、マスター・ヨーダ。



第971章
過去形にする気はない

 大好きだった、だなんて。
 過去形にする気はありません。
 きっと、宛名は違う紙飛コウキ。
 だけど、今、見つけたので。
 過未飛行機がスーイ、スーイ、スラララ。


第972章
変えられるのは自分だけ……で、どっちだ?

 この国に巣食うゲシュタポは言う。
 変えられるのは自分だけ!
 それで……どっちだ?
 (世界を)変えられるのは自分だけ?
 (誰も変わらないから)変えられるのは自分だけ?
 まさか、腕組みしたゲシュタポの理想が叶うって?


第973章
秘密は誰も信じないからこそ――

 人には秘密がある。
 それは隠しているから秘密なんじゃなくて。
 知っても誰も信じないからこそ――秘密。
 邪神天照は神界裁判で神仏資格を剥奪された悪魔。
 そう秘密を洗いざらい明かしても――誰も信じない。


第974章
君達も同じだったから

 マジに夢中になれるのが私の物語だった。
 だから、君達と私は友達だった。
 君達も同じだったから。
 ITがニセモノだって思う隙間もなく。
 フィクションだなんて欺瞞も追いつかなかった。


第975章
マルコ伝13章35節で意識瞬間移動

 マルコ伝13章35節。
 起きてなさい、いつ主が戻るか分からない。
 闇を歩いて、主に気づけば――。
 おずおずと意識が繋がり、爆発が起きる。
 これこそ、偉大なるダントンさんから盗んだ意識瞬間移動。


第976章
逢いたい人が増えてきた


 ココに来た時、逢いたい人を思い出せなかった。
 それで実際、ココで逢い始めて。
 一緒に過ごして気づく。
 この人達に逢うための記憶だったと。
 そして、今、逢いたい人が増え始めた。
 ココで逢えた人、ココで逢えなかった人。


第977章
誰も悪口なんて言っていない


 最近、気づいた事。
 きっと、誰も悪口なんて言っていない。
 ただ、それぞれの事実を口にしているだけ。
 だけど、その事実を悪口とすり替え。
 黙らせようとしているのが、この事なかれ至上主義教。


第978章
電子の妖精と同じ


 他人は介在しないとかただ一人で探すとか。
 全部、自分次第って言葉が嫌いだった。
 嫌いどころか怒りを感じた。
 最近になって、その理由がわかった。
 電子の妖精と同じ、そういう『Rage Your Dream』だったらしい。


第979章
集団でなくていい、複数系であれば


 自分独りでは自分が誰かもわからない。
 だから、自分以外の誰かが必要。
 だけど、集団である必要はない。
 複数形、2人で十分。
 R+EでB+V。


第980章
選べるのに、それを選ぶわけだな?


 腕組みをしたゲシュタポ様は言う。
 お前が選んだ事だろ! 自己責任、自業自得!
 それは選択肢があるのに。
 あえて、そう言う事を選んだわけだ。
 それで――君は何を選んだのか、気づかないのか?


第981章
闇を歩けば主に気づく


 多くの人はヨハネ伝8章12節。
 そういう邪神天照の光を見て暗くなる。
 だけど、マルコ伝13章35節の闇を歩くと――。
 何れ、主に気づく。
 今、確かに思える、その全ては夢だ、記憶の中にいる。


第982章
ウィンディゴか、スピリット・ウォーカーか

 二つの精霊を信じていたトントさん。
 過去から来たウィンディゴって悪霊。
 未来から来たスピリット・ウォーカーって悪霊。
 それでトントさんが選び、撃ち抜いたのは――。
 鳥は時間を告げない、キモサべ。


第983章
なぜ、行動しようとする?

 どうやってココに来たのか。
 ITを思い出している人は少ない。
 だから、この悪夢の中で欺瞞を覚えてしまう。
 行動しないと変わらないと思ってしまう。
 だけど、何もしなくても繋がった――。




第984章
トント少年がいる

 昔、朝日の向こう側。
 日出ずる世界のアメリカにトント少年がいた。
 懐中時計とかそういうSF的な未来を望む少年が。
 そして、本当に彼の前に宇宙人が現れた。
 きっと、今にもトント少年はいる。


第985章
主を感じる、主が見える

 画面の中のカプチーノを走らせる時。
 走る事にマジに夢中になれる。
 いろんな事を忘れて。
 アウト・オブ・眼中でイン・オブ・夢中。
 その時、主を感じる、主が見える。


第986章
この国の人は失敗をわからせたい

 永い事、この国を進んで来て気づいた事がある。
 この国の人は失敗をわからせたい。
 嘆いている人を見たら。
 腕組みをして、お前が悪いんや!
 そして――それが自分達に返ってくる……。


第987章
責任をおそれて呪いをかける

 夢は叶う、だなんて。
 無責任な事は言えない――。
 そう言いながら、しっかりと呪いをかけていく。
 きっと、呪いをかけている自覚もなければ。
 呪いをかけた責任など1ミリも感じる事なく。


第988章
大切なものは目に見えない

 大切なものは目に見えない。
 そう誰もが引用してくれる。
 そして、それぞれの目には見えないものを語る。
 たぶん、その全部、本当にそう。
 そう決めてくれる君こそが――。


第989章
夢の中だったな

 探しモノは何ですか?
 見つけにくいモノですか?
 見つからないモノを探す気ですか?
 それより私と踊りませんか?
 夢の中だったと気づけるまで。


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夢の中だったな

 探しモノは何ですか?  見つけにくいモノですか?  見つからないモノを探す気ですか?  それより私と踊りませんか?   夢の中だったと気づけるまで。